新華社記者 伍岳 撮影
中国第7次北極科学観測隊は20日、氷上短期基地6ヶ所・長期基地1ヶ所における全作業を終了し、低緯度海域に戻り北極海での作業を継続することになった。基地における作業期間中、極地観測船「雪竜号」は流氷と共に北緯82度52分付近の海域に移動した。これは今回の北極科学観測のうち、最高緯度の作業地点となった。
隊員らは短期基地の作業内容を「雪の上に臥し、氷を穿つ」と表現しているように、隊員らは氷床コアを掘り出し、雪のサンプルを収集することだ。これは短期基地の主な作業内容でもある。
科学観測隊首席科学者補佐、中国極地研究センター博士の雷瑞波氏は「氷床コアは北極の氷やその他の環境要素を研究する天然の標本だ。今回得られた氷床コアは、海洋化学、海洋生物学などに研究サンプルを提供することになる」と話した。
隊員らはさらに漂流型自動気象スタンドを設置した。今後1年に渡り北極圏の気温・気圧・湿度・風力などの一般的な気象要素、氷面の放射線量、海・氷・大気間のエネルギー収支の変化の特徴を観測する。これにより北極の気候変動の研究、氷・気象データの記録に参考データを提供できる。