現在の情報を見る限り、この高齢者は京都を旅行中に確かに怪我をしており、「当たり屋」が単なるでっち上げであることが分かる。また本件は国慶節の長期連休中ではなく、今年8月に起きた過去の出来事だ。この驚きの真相は、「スクープ」を報じようとする一部メディアの、プロにはあるまじき態度の反省を促している。
正確かつ客観的であるはずのメディアの報道が、なぜ逆に自分たちの面汚しをしているのだろうか?毎年、国慶節の長期連休になると、「中国人客は素養が低い」という情報が集中的に報じられ、一部のメディアは事前にこの結論を想定した上で新たな事例を探そうとする。これはその重要な原因の一つだ。ネット上で「中国の高齢者が京都で当たり屋」という手がかりを得た一部メディアは、これを自ずと人目を引く新たな話題とし、必要な事実確認をせずして待ちきれないとばかりに報じている。このプロにはあるまじき報道は、メディアの信頼を損ね、さらには中国の国家イメージの汚点になるだろう。