経済の急成長に伴い、中国の対外投資も増加する一方である。今後の長い時期において、高速鉄道に代表されるインフラ投資は、中国の対外投資戦略の重点になると見られている。
しかし、世界市場を取り巻く環境は複雑で、経済面のリスクがあると同時に、政治面のリスクも多く潜んでいる。高速鉄道事業は関連国家の政策による影響のほか、さまざまな国際要因による影響をも受けることになる。
タイ高速鉄道プロジェクト受注の獲得について、中国社会科学院農村発展研究所の翁鳴研究員は、「日本が長年のタイ投資の経験を持つだけでなく、タイにおける日本のソフトパワーも中国を上回っている。日本が戦略的視点からタイでいくつかの文化交流機関を設置しており、これら機関は日本のタイ投資でプラスの役割を果たすことになる。また、一部のタイ人が長年運営されてきた日本の新幹線の安全性を信頼しているという点もある」と述べ、タイ高速鉄道事業の受注競争における日本の優位性を認めている。
「タイだけでなく、世界高速鉄道事業全体をめぐる受注競争における日本の実力が軽視出来ない」と翁鳴研究員が指摘する。
(チャイナネット)
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