【新華社北京5月4日】日本の安倍首相は4月29日、米国議会で演説を発表した。日本の首相が米議会上下両院合同会議で演説するのは初めてであるため、安倍首相が歴史認識をどのように表現するかについて各界が注目した。
外国のメディアは安倍首相は英語で演説するために、入念に準備を行い、意識して毎日、英単語を暗記していたと報じた。しかし、安倍首相がより細心の注意を払ったのは、言葉選びで「エッジボールを打つ」(政策や法令の隙間を突く)ことで、歴史認識に関するキーワードとなる「侵略」、「植民地支配」と「謝罪」をすべて消し去った。「言葉ゲーム」に気を遣った安倍首相の演説は、日本の侵略の歴史の罪責を容認するのを故意に避けようとする心意を世の人々にあますところなく暴露した。
安倍首相の「慰安婦」に対する表現はさらに憤りを感じる。「武装衝突でいつも女性が最大の被害者になる」は何を意味するのか。「慰安婦」問題に直接触れていないまで曖昧した。数十万人の女性が青春、血と涙、傷跡が通り一遍の言葉で簡単に済まされた。米国のマイク•ホンダ議員が「驚愕させられる」、「恥ずべき」などの表現で感想を示したのは不思議な事ではない。マイク•ホンダ議員はまた、安倍首相の歴史を直視することを拒否した姿勢は「慰安婦」に対する「侮辱」であり、「受け入れ難い」と述べた。
安倍首相が「言葉ゲーム」に興じるのは今回が初めてではない。第二次世界大戦の歴史を心中で無視し、さらに米国の顔色をうかがうために知恵を振り絞っている。4月27日にハーバード大学で行った演説で、安倍首相は第二次世界大戦期間に旧日本軍に強制連行された「慰安婦」を「人身売買の被害者」と言い、日本がこの問題の加害者であることに一言も触れず、国際世論から強い反発を受けた。
安倍首相は日本を正常な国にすると何度も言い張っているが、歴史に誠実に向き合い、過ちを認めることを望まず、正常な国の指導者のしかるべき良識、正義、歴史への責任感を示したくないのだ。
『朝日新聞』が日本で実施した世論調査によると、隣国との関係において、ドイツは94%が戦後は隣国と良好な関係にあると答えたのに対し、日本はわずか46%だった。歪曲した歴史観は日本と隣国との間に「埋めることのできない畔」となっている。
第二次世界大戦終戦70周年にあたり、安倍首相の「言葉ゲーム」は自ら欠点を露呈するだけで、日本国内の平和を大切にし、歴史を直視する国民を傷つけるだけでなく、さらには日本の軍国主義に侵害されたアジアの隣国を傷つけ、世界の信頼を失う。
(新華網日本語)
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