「一带一路」が欧州の東方へ向け中国の西方へ向けるのを連結する
「一带一路」による欧州経済圏への進出が米欧間の政治経済における同盟関係にどのような影響をもたらすかについて聞かれた際、張蕴岭主任は次のように述べた。「一带一路」は米国と欧州諸国間の同盟関係にはあまり大きな影響はないはず。欧米の同盟関係は二層構造で、第一層は緊密な協力、もう一層はつまり安全だ。「一带一路」は各重要なポイントを繋げ、広範に構築する発展帯で、実際には欧州と米国にとっていずれもメリットがあり、アジア東部と欧州の繋がりを結びつけ、またそれには中央アジア、西アジアという広大な地域も含まれている。
現在欧州が最も気をもんでいることは、経済において成長点が見当たらないことだ。90年代に欧州連合(EU)は「新たなフロンティア(辺境)を開拓し、アジアへ向かおう」という文書を発表したことがあった。しかしその後金融危機や東南アジア経済危機の拡散により、国際環境に非常に大きな変化が生じ、今更にユーロ危機に遭遇し、内部経済は不振な状態にある。「一带一路」戦略の実施は、ちょうど東方へ進む欧州と西方へ押し進む中国とをピタリと一致させ、欧州のアジア市場進出のために一つの橋梁を築いた。
欧州のAIIB加盟は率先して「謀反する」ことなのか
4月1日時点で、申請書を提出し、加盟あるいはすでにAIIBに加盟しているのは52ヵ国と地域だが、加盟していない世界の重要な経済体は、米国と日本以外に、1つもなかった。
欧州のAIIB加盟は率先して「米国に対する謀反」だと言う人がいるが、張蕴岭主任は、このような言い方は妥当ではないとの見解を示している。張蕴岭主任は、次のようにみなしている。欧州諸国(これまでの体制において)は主導的な地位を占めておらず、何の負担もないだろう。新しいAIIBがあるから、チャンスがあれば参与するのは良いことだ。同時に、経済的な意義から言えば、これらの国々はアジア建設に参与することで本国の経済を牽引したがっており、これは現実的な利益もある。(取材/彭純、張免、沈晴)
(新華網日本語)
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