アリババ(阿里巴巴)は、この2年で100億ドルを超える巨額の資金を投入して企業買収を実施した後、資源統合の次なる段階に入った。同社は8日、傘下の自動車業務を統合し、自動車事業部を立ち上げることを発表、わずか1週間の間に2つの事業部を創立することとなった。このほか、香港株式市場に上場している映画事業部門のアリババ・ピクチャーズ・グループ(阿里巴巴影業)は同日、資産注入問題をめぐり、親会社と話し合いを進めている最中だと明かした。外部では、アリババグループの淘宝電影と娯楽宝が、アリババ映画事業部門に組み入れられるのではないかとの憶測が飛び交っている。京華時報が報じた。
〇アリババ・ピクチャーズ・グループの株価急騰
アリババ・ピクチャーズ・グループは8日に公告を発表、「現在、資産注入問題をめぐり、親会社と話し合いを進めている。対象となる資産は、アリババグループのオンライン映画チケット販売業務、映画 その他メディアコンテンツ制作用資金調達プラットフォームとなる」ことを明らかにした。外部では、この内容から、アリババグループの淘宝電影と娯楽宝が、アリババ映画事業部門に組み入れられるのではないかとの憶測が飛び交っている。この好材料の影響で、アリババ・ピクチャーズ・グループの同日の株価は、36.71%高と急騰した。
淘宝電影は、オンライン映画チケット販売業務に携わっており、娯楽宝は映画など視聴覚作品の民間資金調達プラットフォームだ。資産注入には、米国で上場しているアリババと香港で上場しているアリババ・ピクチャーズ・グループの2社の理事会から、それぞれ承認を受けなければならない。アリババ・ピクチャーズ・グループ関係者は、「まずは、双方の資産の価値評価を行う必要があり、取引が完了するまでには数カ月かかる。取引が完了すれば、アリババ・ピクチャーズ・グループは、アリババ映画部門上場企業のフラッグシップとなるだろう」との見方を示した。