高級車ブランド「リンカーン」は今週、2016年コンセプトモデルの生まれ変わりを記念し、盛大なイベントを開催した。この米国のクラシックな高級車ブランドは10数年間の沈黙を経て、新車の後部座席にシャンパンクーラーを搭載した。この華やかなオプションは米国の大富豪向けではなく、中国人オーナー向けのデザインだ。中国は数年前に米国を抜き、世界最大の高級車市場になった。1日付ワシントン・ポストが伝えた。
データによると、今年の中国市場における高級車販売台数は、2010年の3倍の200万台超に達する見通しだ。多くの高級車ブランドにとって、米国市場は中国と比べ見劣りする。販売激増を受け、米国の有名自動車メーカーは新たな消費者、自分で運転席に座らず運転手を雇いたがる中国の超大富豪のために自動車をデザインしている。フォードの技術者は、後部座席のデザインは主に中国人オーナー向けだと述べた。
このようにしているのは、リンカーンだけではない。ゼネラル・モーターズ(GM)は今週、来年より中国人オーナー向けに生産するキャデラックのフラッグシップモデルを発表した。その後部座席には、マッサージ器、加熱器、USBポート付きの手すりなどが搭載される。アナリストは、キャデラックの中国販売台数は、米国・カナダの合計を上回ると予想している。
自動車メーカーの高級車に対する投資は割に合う。高級車は世界自動車販売台数の10分の1のみだが、業界全体の利益の約半分を占めている。中国では欧米ブランドの人気が高まっており、利益を手にしやすくなっている。
オーナーの多くがSUVか中型車を選ぶ米国では、フルサイズラグジュアリーカーがほとんど売れなくなっている。しかし運転手を雇う中国の文化により、一部の大型車が蘇っている。EVメーカーのテスラモーターズでさえ、高級にアレンジした後部座席を発表している。そのシンプルな後部座席が、中国人オーナーに笑われていたからだ。
(チャイナネット)
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