ヨーロッパ諸国がアジアインフラ投資銀行(AIIB)に相次いで参加を表明していることを受けて、アメリカはこれまでの立場を変えて、協力を行う姿勢を示しました。
アメリカの新聞『ウォールストリート ジャーナル』は「ホワイトハウスはこのほど、AIIBの世界銀行など現有の金融機関との協力を提案した。アメリカが提案した協力は、世界主要経済体の経済発展目標の実現におけるAIIBの貢献を促進する。アメリカ政府は世界銀行など現有の開発銀行がAIIBと協力し、インフラ施設の建設プロジェクトへの共同出資を求める」と報じました。
23日付のオーストラリアの新聞『シドニー モーニング ヘラルド』は『民主はいかに我々を失望させたか』と題する文章を掲載し「アメリカの誤りは大きい。キャンベラはワシントンと同じく、AIIBが中国外交の道具となることを心配していた。しかし、AIIBの成功は完全に中国の推進によるものではなく、アメリカ政治の失敗にもよる。これまでのブレトンウッズ体制は1944年に設置されたものだ。世界の人々は国際通貨基金(IMF)と世界銀行の改革、中国とインドなどの新興国家の発言権拡大に賛成している。ホワイトハウスまでは賛成しているが、議会は反対している。アメリカ連邦議会の心の狭さと気性の荒さのおかげで、アメリカは超えられてしまった。現在の得点は、北京1、ワシントン0だ」としています。
23日付のドイツの新聞は「アメリカの新しい提案は氷が溶け始めたことを意味している。アメリカにとって、協力の提案は新たな姿勢だ。理由は二つある。一、ヨーロッパの同盟国のAIIBへの相次ぐ参加表明によって、アメリカの防御線が崩された。二、ワシントンはAIIBがまだ小規模なもので、脅威ではなく、協力の余地があることを認識した」とみています。
(中国国際放送局)
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