国家外為管理局はこのほど、2015年は人民元レート決定メカニズムの市場化をさらに完全なものにし、人民元レートの合理的でバランスのとれた水準での基本的安定を維持すると表明した。また、市場参加者は自らの業務経営状況に基づき資産・負債構成を合理的に取り決め、不確定性リスクをヘッジし、国境を跨ぐ資金の流動と人民元レートの上下双方向の変動という新たな状態に自ら適応するべきだとした。
国家外為管理局の管涛国際収支局長によると、2015年に入り人民元は対ドルで下落し続けているが、市場は人民元下落について一致した、明確な予想を形成していない。人民元レートは趨勢的下落ではなく、上下双方向の変動という新たな常態にあるというのが、依然として大部分の市場関係者の基本的共通認識だ。
管氏によると、中国の外国為替市場運用メカニズムには深い変化が生じつつあり、外国為替市場は良い方向にも悪い方向にも変わりうるという多重均衡状態に足を踏み入れている。国内外の多くの不確定要素、不安定要素の影響によって、市場の予想は空回りや変化が多いため、必然的に国境を跨ぐ資金の流動に流入もあれば流出もあり、人民元レートは上下双方向に変動するという事態が日常的に生じることとなる。
管氏によると、人民元資本取引の自由化を加速し、外国為替市場への常態的介入を徐々に減らすことは既定の改革方針だ。このため人民元レートに対する分析・判断においては、政策色を徐々に減らし、市場要素をより重視する必要がある。さもなくば自ら前提を誤り、結論と判断に大きな誤りを招く恐れがある。
(人民網日本語版)
推薦記事:
武漢・成都のGDPが初めて1兆元突破 昨年の都市年次報告書発表
中国、サービス貿易の成長率 15年も2桁の予測
人民元為替レートの市場化形成を一段と整備 国家外為管理局