【中証視点】流動性維持、2015年の中国金融政策の基調に

Jp.xinhuanet.com | 発表時間 2015-02-14 09:33:52 | 編集: 呉寒氷
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 1月の経済データは楽観視できない内容となった。経済成長率低下の圧力が強いため、流動性の維持は2015年の中国金融政策の基調になると見られる。先ほどの金利・預金準備率引き下げに続き、中央銀行は短期間内に伝統的な公開市場操作と新型ツールを組み合わせる可能性がある。2014年の金利引き下げの効果については、今後も観察が必要だ。13日付中国証券報が伝えた。

 金融による経済成長支援における圧力が、2015年に入ってから拡大している。まず、1月の経済データは楽観視できない内容となった。製造業PMIは景況感の分岐点である50を下回り、CPIは5年ぶりの低水準となり、デフレのリスクが拡大している。PPIは35カ月連続でマイナスとなり、生産分野は過去最長の減速期に入っている。不動産投資・開発の増加率が低下し、製造業の生産能力過剰問題も深刻になっている。為替相場と人件費高騰の影響を受け、輸出も強い原動力を失っている。

 次に、経済成長の維持は力強いマクロ調整策の維持を必要としている。財政政策と金融政策を組み合わせ、フレキシブルに活用する必要がある。2015年の財政収入の前年比増加率は、1991年ぶりに10%以下に低下した。通年の財政支出の増加率は8.2%で、予算の9.5%を下回り、1兆3500億元の赤字という財政予算の目標を実現できなかった。これは2015年財政下降圧力が非常に高いことを示している。経済成長率の低下に伴い、不動産市場が冷え込み、土地譲渡益が激減し、地方政府の財政に影響を及ぼしている。そのため金融政策の実体経済に対する支援を拡大する必要がある。

 同時に、2015年は流動性維持における圧力も高い。2014年12月に外貨買い入れポジションが約1200億元減少し、同年8月以来の減少となった。この状況は、始まりに過ぎないかもしれない。外貨買い入れポジションの減少によりマネタリーベースが少なくとも約2兆元不足し、中央銀行が各種ルートを通じて流動性を供給する必要性が出てくる。市場金利が依然として高水準を維持しており、中央銀行は金利引き下げを促し続けるべき状況を迎えている。ゆえに金融緩和が依然として2015年の基調になると判断できる。

 中央銀行は2014年第4四半期金融政策執行報告書の中で、2014年のマネタリーベースの供給ルートに変化が生じたと発表した。中央銀行の金融政策ツール(公開市場操作、再貸出、その他の流動性支援ツールを含む)が外貨買い取り専用資金に代わるマネタリーベースの主な供給ルートになった。そのうちMLFが中期マネタリーベースを提供する新たなルートになった。中央銀行は次の段階で、伝統的な公開市場操作と新型ツールを組み合わせる可能性がある。

 次に、預金準備率を再び引き下げるかは、外貨買い取り専用資金の状況によって決まる。外貨買い取り専用資金は日増しに減少しており、資本流出の圧力が拡大している。預金準備率は年内に小幅引き下げの余地を残している。

 それから、先ほどの金利引き下げの効果を見守る必要がある。中央銀行の上述した報告書が明らかにしたデータによると、2014年年末の企業の貸出金利は年初と比べやや低下した。先ほどの金利引き下げから日が浅く、貸出金利の引き下げが金融機関の資金調達コスト、2015年年初の金融機関による金利再調整、貸出のリスクプレミアムといった各方面から影響を受けることを鑑みると、政策の執行による効果をさらに見守る必要がある。通常、金融政策の効果が現れるのは半年後となる。また金利引き下げが国内外の利差を縮小し、資本流出がさらに拡大する可能性があることを考えると、短期間内に再び金利が引き下げられる可能性は低い。

(新華網日本語)

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キーワード    経済データ,成長率,金融,預金
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