日本の安倍晋三首相は3日の参院予算委員会で、人質事件を踏まえ、憲法9条改正に意欲を示しました。これに対して、専門家は「日本政府は反テロを軍備拡大の口実にすべきではない」と指摘しました。
日本の学者らでつくる「集団的自衛権問題研究会」の代表を務める川崎哲氏は「邦人が拘束されてから数ヶ月間、日本政府は解放のための交渉をできていたのか。日本人の命を守れなかったことを反省して検証し、独自の外交力や情報収集力をどう築くかを議論すべき時なのに、自衛隊の活動を広げようとするのでは方向性が180度違う。筋違いも甚だしい」と指摘しました。また、一部の日本国民もデモを行い、安倍首相の憲法改正に抗議しました。
しかし、これら日本国民の行動は憲法9条改正という安倍首相の意図に全く影響を与えていません。
中国複旦大学歴史学部の馮瑋教授は「憲法改正でも集団的自衛権の解禁でも、反対者が賛成者より大幅に超えていることが毎回の世論調査で分かっている。しかし、現在の日本政界において自民党の力が特別に大きく、公明党との連立政権で衆院で三分の二の議席を持ち、憲法改正の条件が整っている。また、6割以上の日本国民が反テロの強化を支持し、アメリカも明らかに支持している。このため、安倍首相は憲法改正を推し進めていくことができるだろう」と述べました。
日本の憲法第九条によれば、日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しないとのことです。
しかし、第二次世界大戦以降、日本政府は数回にわたって憲法第九条に対し異なる解釈と改正を行ってきており、今回は反テロを口実に憲法九条を改正しようとしています。これに対して、馮瑋教授「日本政府は国民安全を守る義務があるが、歴史を正視するのを前提にするべきだ。国民の生命財産安全を守るために、日本政府は国際社会の信頼を一番得やすいやり方を取るべきだ」と強調しました。
(中国国際放送局)
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