【新華社広州1月22日】騰訊(テンセント)はこのほど、主要株主向けの微衆銀行のテスト営業が公式にスタートし、注目を集めている。観察者は、ネット銀行の「出航」に伴い、従来型金融機関の運営モデル、金融インフラ建設、監督管理方式などは今後、深刻な変革を迎えるかもしれないとの見方を示した。金融改革はまさに「深水区」に進入している。
長期にわたり、従来型銀行業の年間「数兆」に上る利潤は、いわゆる「寝ていても稼ぐことができる」ことから、業界に惰性的な情緒が形成され、「待ち時間が長い」、「接客態度が悪い」などの顧客は不満が絶えない。しかし、銀行業は独占的な地位があり、対外的な競争が少ないため、銀行業自体の革新へのエネルギーは弱い。
近年は、インターネット金融機関という業界の門の外にいる「野蛮人」が勢いよく進出するにつれて、一方で従来型銀行が危機感を抱き始め、もう一方で、現行金融制度改革と金融インフラ建設のスピードを加速させている。
「ネット金融の実践で直面する最大の試練は、インフラ建設だ。」微衆銀行の曹彤総裁は、オンラインID認証はネット金融において最も重要なインフラだと認識している。
物理的な事業所、サービスカウンターがないため、顧客は「列を作って順番を待つ」煩わしさを解消できるが、遠隔銀行口座の開設は微衆銀行が解決すべき最大の課題となっている。
微衆銀行は「顔認証」技術を採用し、従来の「顔を合わせて手続きをする」というID認証方式の代替にする方針だ。以前は、この方式が監督管理層の承認を得ることを想像しがたったが、昨今は、金融業の改革と刷新を積極的に奨励し、銀行業の戦略転換を推進する傾向にあり、「顔を見せて」速やかに口座を開設することが現実になりつつある。
金融改革のペースが速まるにつれて、ネット銀行の成功はほぼ「準備万端」と言えるが、その将来性を見守る姿勢の業界関係者もいる。著名な投資家の邱国鷺氏は、次のような見解を示した。ネット銀行は決して目新しいものではなく、早くも1990年代に登場している。世界初の純粋なネット銀行だった米国のセーフティファースト・ネット銀行はかつて一世を風靡したが、最終的に巨額の赤字が原因で、カナダのロイヤル銀行に2,000万ドル余りで買収された。
ネット銀行は将来性が高いと考える人は依然として多数を占めるが、その原因は現在の中国と当時の米国で、ネット銀行に全く異なる用途があることだ。昨今は、改革の持続的な推進に伴い、中国の金融業の「後発の優位性」はますます顕著になり、「中国のモバイルインターネットが急成長する時代、中国の金融業にインターネット金融という『カーブで加速する車』で米国を追い抜く機会が到来した。」好貸網の李明順CEOはこう述べた。
(新華網日本語)
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