【新華社マドリード6月28日】スペインのバルセロナ大学は26日、同大学の研究チームが昨年3月にバルセロナで採取した廃水サンプルから新型コロナウイルスを検出したと発表した。
発表によると、同大学のエンテロウイルス研究グループの研究者が現地の廃水サンプルを検査したところ、昨年3月12日に採取した廃水の中に新型コロナウイルスの痕跡があることが判明した。研究者はこれに先立ち、今年1月15日の廃水サンプルからも新型コロナウイルスを検出していた。スペイン政府は今年2月25日に同ウイルスの最初の感染症例を報告した。
研究チームを率いる生物学教授のアルベルト・ボッシュ氏は、チームが2018年と19年に採取した廃水サンプルを検査したところ、19年3月12日のサンプルだけがPCR検査で陽性を示したと紹介。ウイルスレベルは非常に低く、他のサンプルは全て陰性だったと述べた。
ボッシュ氏は研究結果について、バルセロナは観光産業が盛んで、観光客が非常に多いので、人が多く集まる世界の他地域でも同様の状況が起きている可能性が高いと指摘。インフルエンザと誤診された症例が多数あるかもしれないとの見方を示した。
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