25日、大阪市で開かれた国際フォーラム「開放型世界経済の共同構築に向けて」のサブフォーラム。(大阪=新華社記者/馬曹冉)
【新華社大阪6月26日】20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)の開幕を前に、大阪市で25日、国際フォーラム「開放型世界経済の共同構築に向けて」が開かれた。フォーラムには中国国務院新聞(報道)弁公室の郭衛民(かく・えいみん)副主任や中国社会科学院の謝伏瞻(しゃ・ふくせん)院長、日中科学技術文化センター会長で元国家公安委員会委員長兼防災担当相の村田吉隆氏、中国の英字紙「チャイナ・デイリー」の周樹春(しゅう・じゅしゅん)社長兼総編集長、在大阪中国総領事館の李天然(り・てんねん)総領事、アジア開発銀行研究所の吉野直行所長の他、世界の主要経済国・地域から200人余りの政府関係者や国際機関の代表、専門家、学者らが出席し、開放型世界経済の共同擁護や発展について深く話し合った。
郭氏は開幕式のあいさつで、中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席が重要な国際会議で、経済のグローバル化の改善や開放型世界経済の構築に関する一連の中国の主張とプランを表明し、各国が緊密に協力し手を携えて発展するために重要な啓発を与えたと指摘。各国は融合の中で運命の絆を引き締め、開放の中で共同発展を推し進め、相互学習の中で改革・イノベーションを促し、協力の中で互恵・ウィンウィンを実現しなければならないと述べた。郭氏はまた、間もなく開かれるG20大阪サミットで、習近平主席は他のG20各国の指導者と共に協力発展の大計について協議し、今回のサミットが必ず世界の経済発展推進とグローバル経済ガバナンスの整備に新たな原動力を注入することを確信していると表明した。
謝氏は基調講演で、開放型世界経済が提唱する開放・融合やイノベーションによるけん引、包摂的で普遍的な恩恵は、世界の繁栄と進歩にとって必然的な道であると指摘。中国はこれまで通りグローバル共同開放の推進者となり、保護主義や一国主義に断固反対し、世界貿易機関(WTO)を中心とする多角的貿易体制を守っていくと述べた。
村田氏はあいさつで、新たな世界情勢を前に、対話と協議を通じて危機に対応し、実際の成果を生み出すべきだと強調し、「世界が強い相互依存関係にあり、網の目のように張り巡らされたサプライチェーンに依存する現在の世界経済においては、保護主義や技術・情報の独占は世界経済の発展の阻害になる」と指摘。G20大阪サミットで首脳が、保護主義に反対するメッセージをはっきりと打ち出さなければならないと訴えた。
吉野氏は基調講演で、アジア各国が協力を強化し、インフラや資本市場、貿易などの面での自由な流通を図り、開放型経済を形成し、周辺国・地域の経済発展や雇用、女性参加をさらに後押しする必要があると語った。
中国国務院参事で財政部元副部長の朱光耀(しゅ・こうよう)氏、中国商務部元副部長で中国国際経済交流センター副理事長の魏建国(ぎ・けんこく)氏、中国公共外交協会副会長で元外交部長助理(次官補)の胡正躍(こ・せいやく)氏は、「グローバルな政策協調強化による世界経済の成長促進」「マルチラテラリズム(多国間主義)を維持し、グローバルガバナンス体制の充実を」「北東アジアの統合と連携を強化し、開放型経済の新たな高みを構築」の三つのサブフォーラムで各国の来賓と討論を展開し、一連の共通認識に達した。
今回のフォーラムは中国社会科学院と「チャイナ・デイリー」が主催し、アジア開発銀行研究所と日中科学技術文化センターが共催。多国間主義を守り、開放的で多元的な世界経済を築くために、より多くの共通認識を結集し、一層知恵をささげ、さらなるプラスエネルギーを伝達し、人類運命共同体の構築推進に新たな貢献をすることを目的としている。(記者/彭純、竜怡欣、邱虹)
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