中国の習近平国家主席は25日、フランス・パリのエリゼ宮で同国のマクロン大統領と会談した。フランス公式訪問中の習近平主席は同日午前、ニースでの日程を終え、特別機でパリに着いた。写真はパリのシャルル・ドゴール空港に到着した習近平主席(左)と彭麗媛(ほう・れいえん)夫人。(パリ=新華社記者/丁林)
【新華社パリ3月26日】中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席は25日、フランス・パリのエリゼ宮(大統領府)で同国のマクロン大統領と会談した。両国元首は先人の事業を受け継いで将来の道を開き、新たな歴史の出発点に立って、より堅実かつ安定的で活力に満ちた中仏全面的戦略パートナーシップを構築することで合意した。
習近平氏は、国際情勢には大きな変化が生じているが、中仏関係は一貫して高い水準の健全で安定した発展を維持していると指摘し、次のように強調した。
新たな情勢下で、中仏双方は政治的相互信頼、実務協力、国民感情の増進という三つの面についてよりしっかりと取り組まなくてはならない。政治面では、全方位的で多層的な意思疎通と交流を深めなければならない。相互の核心的利益と重要な関心事について尊重し合い、和して同ぜず、共通点を求めて相違点を残す。国連やG20などの多国間メカニズムにおける協力を強化し、実際の行動で国連憲章の主旨と原則に基づく国際関係の基本準則と多角的貿易体制を維持していく。
実務協力の面では、双方は原子力、航空、宇宙などの伝統的分野の協力を深め、科学技術革新、農業、金融、高齢者向けサービスなど各新興分野の協力の歩みを加速させなければならない。また両国の「一帯一路」第三国市場協力モデルプロジェクトを着実に実行する。
人的・文化交流の面では、中仏ハイレベル人的・文化交流メカニズムの統一的計画・協調の役割を十分に果たし、文化、観光、言語、青年、地方など各分野の協力を強化しなければならない。
マクロン氏は次のように表明した。フランスは仏中関係の見通しに自信を持っている。フランスは中国と航空、宇宙、原子力、農業、金融、科学研究、自動車製造、高齢者向けサービスなどの分野で協力を強化し、フランスの「未来工業計画」と「中国製造2025」を連携させることを望む。
フランスは保護主義を受け入れない。仏中両国は国際問題において多くの共通の主張を持ち、密接な意思疎通と協調を保っている。仏中、欧中は協力してより多くの国際的課題を推進し、グローバルガバナンス体制の改善を後押しし、多国間主義と自由貿易を維持することができる。フランスは欧州と中国の協力関係が絶えず前進・発展するよう積極的に推進していく。
会談後、両国元首は第三国市場協力など二国間協力文書の交換に立ち会った。