5日、開幕式の前に記念撮影する習近平主席と各国首脳。(上海=新華社記者/丁海涛)
【新華社上海11月5日】第1回中国国際輸入博覧会が5日午前、上海で開幕した。中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席は開幕式に出席し、基調演説を行った。
習近平氏は、中国国際輸入博覧会が輸入をテーマとする世界初の国家レベルの展示会であり、多角的貿易体制を支持し、自由貿易を発展させるという中国の一貫した立場を示すものだと表明。開放型世界経済の建設を推進し、経済のグローバル化を支持する中国の実践的行動だと述べた。
習近平氏はまた、開放型世界経済の共同建設を呼びかけた。各国が開放的政策の方向性を堅持し、保護主義と一国主義にはっきりと反対すべきだと述べ、多国間と二国間の開放のレベルを高めることで、経済連携を推し進め、開放型世界経済を共同で建設していかなければならないと指摘した。
さらに今後15年で中国が輸入する商品とサービスがそれぞれ30兆ドル(1ドル=約113円)と10兆ドルを超える見通しを示し、中国はいっそう開放を拡大していくために、①輸入の潜在力を引き出す②市場参入規制を緩和し続ける③世界一流のビジネス環境を作る④対外開放を新たな段階に進める⑤多国間協力と二国間協力を深く発展させる−という五つの面に取り組んでいくと表明した。
その上で習近平氏は、中国経済の発展について、完全に楽観的な見通しを持って良いと述べた。中国経済の発展における、健全で安定したファンダメンタルズや質の高い発展の生産要素という条件、長期的に安定の中で良い方向に向かうという全体的な勢いは変わっていない。中国のマクロ·コントロール能力が強まり続ける中、改革の全面的深化が発展のエネルギーを放出している。「一帯一路」共同建設の着実な推進に伴い、中国は「一帯一路」沿線諸国との投資・貿易協力の推進を加速している。中国は経済の長期的に健全で安定した発展を維持するための有利な条件を多数有している。
習近平氏はまた、上海などの地域が対外開放で重要な役割をより効果的に果たすため、①上海自由貿易試験区で新たなエリアを増設②上海証券取引所でのイノベーションボード設置と登録制の試行③長江デルタ地域の一体化発展の支持と国家戦略への格上げ-の3点を決定したことを明らかにした。