中国の習近平国家主席と彭麗媛夫人は8日、北京の釣魚台国賓館で中国を公式訪問中のフランス・マクロン大統領夫妻と記念写真を撮った。(新華社記者/李学仁)
【新華社北京1月9日】フランスのマクロン大統領が8日から10日にかけて中国を初めて公式訪問している。マクロン大統領は2018年に入ってから中国を訪問する初の国家元首であり、中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)以降、中国を訪問するEU(欧州連合)加盟国の初めての国家指導者でもある。専門家は、今回の訪中は中仏関係にとって、過去を受け継いで未来を切り開く重要な意味を持ち、新しい時代の中仏関係、中欧関係の発展を推進する助けとなるとの認識を示した。
訪問期間中、習近平国家主席がマクロン大統領を歓迎する国事活動を行い、李克強総理と張徳江全人代常務委員会委員長それぞれがマクロン大統領と会見する。双方は中仏関係と共に関心のある問題について深く意見を交換する。また、マクロン大統領は陝西省西安市を訪問するほか、北京市の故宮博物館などを参観する。
専門家によると、両国元首は中仏関係を振り返りまた展望し、中国とフランスの政治、経済貿易、人文などの分野での交流提携の方向をはっきりと示し、計画を作り、緊密で長く続く中仏関係を新たな段階に押し上げることを推進する。
フランスは中国と正式に国交を樹立した最初の西側の大国。最新データによると、フランスは中国にとってEUで第3位の投資対象国で、中国はフランスにとってアジア最大の貿易パートナーだ。両国の経済貿易投資提携は、エネルギー、自動車、航空、医薬などの分野に集中する。
専門家の分析によると、近年、両国の民間核エネルギーや宇宙などの分野での実務提携は目を見張るものがあり、両国は共同で英ヒンクリー・ポイント原発事業に参加したほか、第三者原発市場の共同開発を検討している。訪問期間中、中国とフランスは民間核エネルギー提携などの分野で新たな進展を獲得する見通しだ。
現在、中仏関係の発展は新たなチャンスを迎えている。両国は次々と国内の重要な政治的議事日程を完了させた。中国の特色のある社会主義は新たな時代に入り、フランスは、フランスを栄えさせる新たな長い道のりを歩み出した。
「中国は発展のバランスが取れていない、発展が不十分であるなどの問題を中心に解決し、グリーン発展、地域バランス、都市化と農業の現代化などの分野に広く注目し、フランスはこれらの分野で中国と経験を共有し、提携を深化させる見通しだ。」中国人民大学国際関係学院の王義桅教授はこう述べ、高齢者向け産業や文化クリエイティブ分野なども両国の提携における新たな注目ポイントとなる見通しだとした。
「今年は中国の改革開放40周年に当たる。今回の元首外交を通して、中国とフランスは戦略を発展させることについて意見を交換し、提携の発展について更に多くの共通認識を作り上げ手助けを行う。」中国社会科学院欧州研究所の劉作奎研究員はこう述べた。
中国とフランスは国連安全保障理事会の常任理事国であり、両国関係は二国間の範疇を越えている。アナリストは、訪問期間中、両国元首は国際情勢についての意見を交換し、世界の多極化の推進を検討し、開放型世界経済を構築し、世界の挑戦への対応で提携し、新型国際関係と人類運命共同体の構築で提携するとの見方を示した。
劉作奎研究員は、次のように述べた。この数年、中国とフランスはグローバルガバナンスなどの問題で重要な進展を獲得した。例えば、中国とフランスは「気候変動に関する国際連合枠組条約」の推進で大きな力を発揮し、反テロリズム、朝鮮の核問題、中東問題などの地域と世界の安全問題でも広範囲な共通認識を持つ。
専門家はまた次のような見方を示した。フランスは西側国家の「一帯一路」(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)構築への参加において先導的役割を発揮する見通しだ。フランスのビジネス界は中国市場の更なる開拓に期待し、中国側もフランスとの提携を一つのモデルとして作り上げることを希望している。また、マクロン仏大統領の今回の訪中も、中欧関係を固めるために更に良好な条件を作り出す見通し。
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