「馬の背上の民族」と呼ばれるモンゴル族は数千年にわたってずっと、馬を飼い、馬を御することを習慣としてきた。しかし20世紀末から、牧畜民の生活スタイルの変化、牧畜区の機械化レベルの向上、草原生態の退化により、かつては牧畜民の生活に欠かせなかったモンゴル馬の数が徐々に減り始め、保護が緊急に必要な程度まで減少している。1975年、内モンゴルには239万頭の馬がいたが、2007年までには70万頭以下になってしまった。
2011年、内モンゴルに3カ所のモンゴル馬保護基地が設立され、政府は毎年1800万元を投資し、2000頭のモンゴル名馬を飼育している。民間では、モンゴル馬の発展と牧畜民の増収の促進を組み合わせ、馬を愛するモンゴル族が馬の文化を伝承すると同時に、財を築いている。それぞれの努力のもと、内モンゴルの馬の数は2007年の69万7000頭から、2016年には87万7000頭にまで増加した。