北京では、「さつまいもコミュニティ」と呼ばれる場所がある。この「さつまいもコミュニティ」は朝陽区安苑北里19号ビルの地下二階にあり、計560平方メートルの広さをもつ。地下に「身を置いている」が、この地下室が他と大きく異なるのは、照明が明るく、空気がさわやかで、機能が揃っている点だ。2015年以前、ここはまだ暗くてじめじめした地下室だが、アジア運動村・街道(都市基層政府の出先機関)がこの地下の空間を整理・移転して空間を開けて、さらに「さつまいもコミュニティ」プロジェクトのチームを引き入れ、改造することに伴い、ここの旧観が新たな様相に変わっただけでなく、街道コミュニティの住民が交流し合い、友情を深める場にもなった。
「さつまいもコミュニティ」にはフレッシュエアシステムが内蔵され、地下空間はいくつかの機能エリアに分けられている。中央にあるのはパブリックリビングで、コミュニティの住民はここで無料で来客に会い、読書をし、休憩することができる。パブリックリビングを取り巻くのは「スタンド付き書斎」、「図書館」、「コミュニティ・スポーツクラブ」、「共有のおもちゃ」、「プライベートシアター」、「コミュニティのティーバー」、「クリエート・エンジョイルーム」などの機能エリアだ。機能エリアのセッティングは地域住民の投票で決定され、コミュニティ住民はわずかな費用を払うだけで部屋を借りることができる。サツマイモコミュニティのCEO、周科さんは、「『さつまいもコミュニティ』は、コミュニティの住民が自らのスキルでコミュニティにサービスを提供するよう支援し、それにより平等で、ぬくもりがあり、面白いコミュニティの共有文化を形成させ、隣人関係を再び繋げることに取り組んでいる。」と紹介している。
「さつまいもコミュニティ」というコンセプトはデザイナーの周子書氏が2014年に提起したもので、彼はコミュニティが共有できる空間になることを望んでいるという。
(新華社より)
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