「愛浜」は日本で生まれて中国に帰国した「海外帰国」パンダだ。昨年、出産の模様が生中継されたが、結局、「偽妊娠」であることが判明、多くのネットユーザーが落胆した。そして今年、「愛浜」は自然妊娠し、パンダに一般的にみられる「遅延着床」の現象が起こった。飼育員は、食欲やホルモンの変化などから出産時期を推測、とうとう出産にこぎつけた。
●海外帰国パンダ「愛浜」の「偽妊娠」、瞬時にネットで話題に
2014年8月、「愛浜」に妊娠を示す一連の兆候が見られたため、飼育員はすぐに「プレママ」パンダ専用のエアコン付き個室に移し、24時間休みない看護体制を敷いた。また、餌についても、ウオウオトウ(トウモロコシ粉の饅頭)、リンゴ、液体栄養剤が入ったハチミツやミルクといった「妊婦標準食」にチェンジした。
出産のときが近づくと、成都パンダ繁殖育成研究基地は、PANDAPIA(パンダを中心に人と人、人と自然のつながりを世界に広げるプロジェクト)と共同でネット生中継を行ったが、48時間経っても、「愛浜」が赤ちゃんパンダを産むことはなかった。この時の偽妊娠騒ぎでは、ネットユーザーたちからは、「待遇改善を狙って一芝居打ったのでは?」「国宝にもいろいろな苦労があるのだ」「愛浜も偽妊娠チームの仲間入りだ」などの声が上がった。