日本の宮城県と山形県の両県南部の県境に位置する蔵王連峰は、有名な観光地で、四季によってその見所も変わる。うち、冬と言えば、上質の雪が広がるスキー場以外に、大自然の神秘と奇跡とも言える「樹氷」がある。人民網が報じた。
蔵王連峰は、太平洋側と日本海側とを分かつ「中央分水界」。うち、山形県側にある標高1736メートルの地蔵山の頂上の樹木は毎年11月下旬から翌年3月上旬にかけて厚い雪と氷に覆われ、自然の「雪の彫刻」が出来上がる。この珍しい現象は「樹氷」と呼ばれている。
冬になると、シベリアからの北西の季節風は、水温が比較的高い日本海から多くの水蒸気を生み出し雪雲をつくり、蔵王連峰などの日本本州の山地で雪を降らせる。これが、冬になると本州の日本海沿岸で多雪となる主な原因だ。しかし、雪が降るだけでは「樹氷」はできない。大量の過冷却水滴や適宜の樹木、多くの降雪量と最適な天気といった厳しい条件が必要だ。日本海に面している地蔵山はちょうどそれらの条件を満たしている。日本列島にで「樹氷」が見られるのは3カ所だけで、中でも地蔵山は代表的な存在だ。
観光客はロープウェーに約18分乗って地蔵山の頂上にたどり着くことができる。その途中でも、壮大な「樹氷」の景色を一望することができる。そして、頂上に着くと、大自然の傑作・樹氷をじかに見ることができる。夜になると、カラフルな色のライトで「樹氷」はライトアップされ、幻想的な世界が広がる。また、蔵王スキー場とも隣接しているため、スキーヤーは、「樹氷」を見ながら滑り、ここでしか味わうことのできない体験を楽しむことができる。
蔵王の「樹氷」は11月下旬から徐々に形成され始め、2月に見頃を迎える。そして、3月になると、樹氷は徐々に姿を消し始める。
(人民網日本語版)
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