中国の王毅外相は5日、マレーシアの首都クアラルンプールで米国のケリー国務長官と会談しました。
この中で、王外相は間もなく習近平国家主席が訪米することについて、「歴史的意義のある今回の訪問を成功させ、両国の各分野における互恵協力をさらに進め、中米の新型大国関係を推進する。加えて、国際社会に前向きでプラス指向のシグナルを発信する」との考えを示した上で、「中国は米国と双方の投資協定、両軍の信頼関係樹立、気候変動対策、金融、経済貿易、エネルギー、司法、公共衛生及び発展分野等における互恵協力を推進すると共に、朝鮮半島核問題やイラン核問題、中東、テロ取締り、アフガン問題など国際や地域問題で歩調を合わせて、世界の平和と安定に貢献したい」と述べました。
王外相はまた「中国はアジアに存在し、米国はアジア太平洋地域で現実的な利益がある」として、「中国は米国をアジアから排除する気はない。米国がアジア太平洋地域で前向きな役割を果たすことを望んでいる。中国は米国とアジア太平洋地域で良好な関係を築き、中米関係の健全な発展にプラスエネルギーを注ぎたい」と強調しました。
これに対して、ケリー国務長官は、習近平国家主席の訪米の成功に向けて、中国と共に努力する考えを示しました。その上で、強大で繁栄した中国を支持し、中国の更なる発展を望むとしました。また、中国と戦略的相互信頼を築くと共に、アジア太平洋地域における実務で良好な関係を探りたいと述べ、アジア太平洋地域で中国との敵対を望まないという米国の姿勢を改めて表明しました。
さらに、双方は南海情勢について意見を交わしました。王外相は中国の立場を述べた上で「域外の国は中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)との努力を尊重すべきだ」としました。これに対して、ケリー国務長官は「米国は南海情勢を注目しているが、具体的な争議には介入しない」という姿勢を示しました。
(文字/中国国際放送局 写真/新華網日本語)
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