南方航空はこのほど、5月初めから、国際線で「有料事前座席指定」サービスを行っていることを発表した。現在、広州(広東省)から出発する国際線12路線で、同サービスが実施されている。同社は、今後、国内線でも同サービスを実施する可能性があるとしている。現在、多くの航空会社が同サービスを導入しているものの、「単なる値上げでは?」とする懐疑的な見方も多い。広州日報が報じた。
国際線12路線に導入
南方航空が「有料事前座席指定」サービスを導入したのは、広州からロサンゼルスやニューヨーク、バンクーバー、ロンドン、パリ、ドバイなど12都市に向かう便。対象となっているのは、ゆとりのあるエコノミーの1列目や最後列、非常口付近の席などで、南方航空のオフィシャルサイトで予約できる。
料金は、非会員の場合600元(約1万1400円)、一般会員の場合500元(約9500円)となっている。旅客は、同サイトでチケット予約と事前座席指定の両方をすることもできれば、他のルートでチケットを購入し、サイトで座席指定だけすることもできる。今月12日の時点で、83件の座席指定があり、売り上げ額は計4万5千元(約85万5千円)を超えている。
「有料事前座席指定」導入が増加
海外では近来、米ユナイテッド航空やアメリカン航空などの大手航空会社が、コスト削減や収入源増加のために、「有料事前座席指定」サービスを導入してきた。料金は、航空会社や席になどによって、数十ドルから数百ドルまでさまざま。
一方、昨年から今年にかけて、中国の大手航空会社も、同サービスを導入するようになっている。
例えば、中国国際航空は昨年8月、一部の国際線に「有料事前座席指定」サービスを導入した。料金は50-600元(950-5400円)。また、天津航空や海南航空、東方航空なども同サービスを導入している。