【新華社北京5月14日】大衆の声が飛び交うインターネットという世論のフィールドで、中日関係に関する情報は常に人の目を引き、神経を刺激する。
例えば、日本政府の「明治日本の産業革命遺産の世界遺産登録申請」への後押し、歴史歪曲の陰謀、侵略戦争を美化する政治ニュースは厳しい批判を招いている。また、「93%の日本人に嫌中感情がある」という社会ニュースに数万件のコメントが寄せられ、その中に感情的に怒りをぶつける内容も含まれた。
日本社会に密着すると、現実生活で大多数の日本の民衆は中国人に対し偏見がないことが容易にわかる。また、日本を旅行した多くの中国人は親切で礼儀正しい姿で、日本人の中国人に対するイメージを変えさせた。増加し続ける中国人観光客は、日本経済をけん引する原動力の一つになっている。
中日両国の国民は互いに接するときの態度、認知と感情が複雑な歴史と現実の色合いに多く染められ、「好感」と「反感」という簡単な二元的な対立で思考し、判断してはならない。
中日の民衆のお互いの接し方を討論するとき、啓発されるいくつかのエピソードがある。
2014年1月、日本の鹿児島市は記念碑を建造し、戦後に日本の残留孤児を養育した中国人の養父母に感謝の意を表している。当時、中国の民衆は数千人の日本の残留孤児を育て、最も生活が困難な時期に、置き去りにされた日本の子供を真心を込めて暖かく包み込んだ。1972年に中日の国交が正常化した後、大多数の孤児が日本に戻って肉親を探したが、多くは中国の養父母と親しい連絡を保っている。
2012年から、早稲田大学新聞学科の野中章弘教授は日本の学生を連れて何度も自費で中国を訪れ、フィールド・リサーチを実施し、日本の教科書に記述されていない歴史の真相を探し出す試みを続けている。
「中国研修の旅」で、野中教授は日本の学生を率いて抗戦の跡地を訪れ、元「慰安婦」の生存者を尋ね、虐殺記念館を見学し、中国侵略旧日本軍の横暴な暴行を知る体験者の話しを聞いた。ある時、話が終わらないうちに、沈黙していた学生が驚愕し、小声で泣き出した。ある女子学生は「私たち多くの日本の国民は全く意識していないが、実際に事情を知らないこともまた罪だ。」と語った。