日本のキヤノングローバル戦略研究所の瀬口清之研究主幹は14日、新華社記者の単独取材を受け、「日本経済は昨年、比較的不利な局面に直面した。だが今後の見通しは悲観的なものではない。中でも中国との経済協力は日本経済回復のカギとなる」と指摘した。
瀬口氏は取材に対し、「日本経済は昨年第3四半期、自律的景気後退に陥り、第4四半期の成長率も期待を下回った。これには多くの複雑な原因が考えられる。だが長期的に見れば、日本経済の発展の見通しは悲観的なものではない。日本企業が従業員の賃金アップや設備投資の拡大などに積極的になり始めただけでなく、中国企業との協力関係が改善していることもプラス要因となっている」と語った。
瀬口氏によると、日本が経済回復を実現するには、中国経済との協力強化が最良の手段となる。「私はこれを『チャイノミクス』と呼んでいます」
昨年11月には、中国と日本とは首脳会談を実現した。日本の経済界は、中日間で政治関係が少しずつ緩和し、中国政府が日本に「政治経済分離政策」を取っていることを感じ始めている。中国を理解する多くの日本企業はすでに中国に対する積極的な投資を再開している。瀬口氏は、今年はさらに多くの日本企業が中国に対する見方を改め、中国国内への投資を拡大すると見ており、これがさらに日本経済の回復を推進させると考えている。
日本は巨大な財政赤字を抱えており、政府の支出には制限があるため、多くの中小企業に対する支援も限られている。瀬口氏によると、この面では、中国との経済協力の強化は日本企業を活性化し、日本の地方経済を振興することになる。
瀬口氏によると、日本にとっては、中国経済と米国経済の発展はどちらもメリットがあるが、日本の対米輸出は対中輸出をはるかに下回っているため、中国経済の順調な発展は日本にとってより重要となる。