中国系米国人で作家の招思虹がこのほど、北京の中国人民抗日戦争紀念館に、第二次世界大戦当時の文化財・資料を大量に寄贈。3月31日午前、同紀念館で寄贈セレモニーが行われた。寄贈品には、1945年に日本が降伏した際の写真や「1941年世界各地の戦況の回顧」と題するドキュメンタリー動画、音声資料などが含まれている。新京報が報じた。
日本の降伏を記録した写真
日本が降伏した際の写真は、1945年8月と9月に、中国湖南省や南京、米国などで撮影され、日本が降伏文書に調印した当時の様子を記録している。一方、1941年に米国カリフォルニア州の製作会社が製作したドキュメンタリー動画は、白黒のフィルムに保存されており、修復して3分にまとめられている。その第一部は、中国の戦場で、その他、欧洲や中東、北アフリカなどの戦場が登場する。
その他、戦時中の状況を記録した新聞なども寄贈された。例えば、中国の戦況を掲載している1939年2月号の華字紙「世界日報」(合本)や、日本の無条件降伏宣言や日本側と連合国側代表が米艦船ミズーリ艦上で降伏文書に調印したことなどを伝える1945年8月15日号の「ニューヨーク・タイムズ」、1945年9月3日の「シカゴ・トリビューン」、戦時中に出版された「米国陸軍周刊」などが含まれている。
戦時中資料を今後展示へ
今回寄贈された大量の資料のほとんどは、招思虹のほか、その著書である「金山之路」の読者チーム、サンフランシスコの「涵芬楼外楼」などが、共同で出資するなどして收集した。あるスタッフによると、招思虹らが同紀念館に資料を寄贈するのはこれで7回目。招思虹は、「戦時中の文化財を探し、元の場所に戻すというのが、私達の願い。これからも続ける」と話す。
同紀念館の沈強館長は、「これら文化財・資料は、第二次世界大戦当時に起きた事実を記録しており、歴史的価値が高い。当館は、これら文化財・資料を適正に保管し、そこに含まれている価値の発掘に努める。将来的には、それらを展示し、中華民族の抗戦の歴史を宣伝する」としている。
(人民網日本語版)
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