2015年3月25日、仕事中毒の国とも言われる日本だが、国民の休暇取得を強制する措置を検討している。日本政府は、国会に間もなく提出される議案で、従業員による少なくとも年5日の有給休暇取得を義務付け、違反には罰則を科す方針を打ち出している。
政府がこうした手段を強いられたのは、日本人があまりにも「自発的」に残業をするためである。大手企業で専務執行役員を務めたある女性は、入社したばかりの頃、一般女性社員に深夜の残業が禁じられていたため、女子トイレでこっそり残業して仕事を終わらせていたという。
日本は「山の日」という新たな祝日の導入を決めた。来年8月11日から実施されるこの祝日は、日本の山が持つ重要な文化的意義を認識することがねらいだという。日本が新たな祝日を設けているのは、日本人のがむしゃらな働き方を改め、自己と外部世界にもう一度目を向けさせるためだとする分析もある。
戦後の高度成長時代において、日本人の勤勉さは「輸出ブランド」となった。これはちょうど、中国人の勤勉さが現在、世界で評判となっているのに似ている。当時の英米メディアの日本報道も、中国人の働き方を伝える現在の報道と重なる。米タイム誌は「パーソン・オブ・ザ・イヤー」に「中国人労働者」をノミネートし、世界経済を支える中国人労働者の役割を高く評価した。中国人の勤勉さは評判にもなったが、「働いてばかり」という固いイメージもできた。
中国人と外国人を対比するエピソードがよく聞かれる。オーストラリアの工事現場では、労働者は終業のベルが鳴ったら、クレーンのアームも宙吊りのまま帰ってしまう。中国人が来ると、残業を続けて2倍の速さでプロジェクトを終わらせてしまう。ロシアのバス運転手は退勤時間が来たらバスを路上に停めてさっさと帰ってしまう。中国人なら、風の日も雪の日も、休日になっても客を載せて走り続ける。ドイツでは、中国人が廃工場に臨時宿舎を立て、土日も休まず一週間、毎日12時間のぶっ通しで仕事をしていた。ドイツの当局から注意され、現地の法律に合わせてやむなく一週間に1日だけ休むようになった。
日本はここ十数年、仕事中毒という対外イメージを変えようと努力し、起業や革新が重んじられる時代に新たなイメージを樹立しようとしてきた。中国も同様の課題に直面している。家庭での厳しい教育や社会での激しい競争にさらされた中国人は「自発的な残業」という習慣を身につけようとしている。だが経済が「新常態」に入り、産業の転換・アップグレードが進むなか、中国人は、勤勉さという伝統を残しつつ、能率と生活の質を高めることを求められている。
(人民網日本語版)
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