【新華社東京3月20日】英国、ドイツ、フランス及びイタリアはこのほど、アジアインフラ投資銀行への加盟申請を相次いで発表し、日本各界から熱い議論を呼んでいる。日本の世論は、欧州主要国が中国のアジアインフラ投資銀行の設立構想を支持し、加盟することは、アジアインフラ投資銀行が管理水準を向上させ、その信用格付けを引き上げ、融資コストを軽減するのにプラスとなるという見方を示した。
『読売新聞』は次のように評している。アジア諸国の高速鉄道、発電・配電などのインフラ建設は高度成長の段階にあり、アジアインフラ投資銀行への加盟は、これらの欧州諸国のアジアに対する輸出の好機を増やすために役立つ。このほか、ロンドン、フランクフルト及びルクセンブルグは人民元オフショアセンターとなり、中国資金をめぐる争奪戦が密かにスタートしている。欧州諸国は中国との関係をより重視している。同紙はまた、創始国メンバーへの加盟は3月末が締切りになる前に、加盟申し込みを行う国は今後も増え続ける可能性が高い。
『日本経済新聞』は、アジアとの協力強化は、英国企業が新興市場及び投資の機会を拡大する支柱であり、英国が対中関係の改善を通じて実質的利益を獲得することに期待を寄せていることを表わすと受け止めている。
『朝日新聞』の評論文は、英国はアジアインフラ投資銀行への加盟表明が連鎖反応を起こし、フランス、ドイツ、イタリアに続き、スイスとルクセンブルグもアジアインフラ投資銀行に加盟する可能性があると論じている。
日本の経済学者、加藤義喜氏は次のような見解を示した。欧州主要国の加入によって、アジアインフラ投資銀に国際金融機関としての広範性と代表性が備わるだけでなく、アジアインフラ投資銀行に大型国際金融機関の豊富な運営管理経験を伝えることが期待され、より高い国際的評価と信用格付けを獲得するためにプラスとなる。
日本の東亜キャピタル株式会社の津上俊哉代表取締役兼社長は次のように指摘した。中国が主導するアジアインフラ投資銀行の開設は、世界銀行を一貫して主導してきた米国及びアジア開発銀行を主導する日本にとって、十分に複雑な心境と言える。一方で、中国経済の発展、国力の急成長に伴い、中国は相応の国際的地位を求めている。これは歴史の発展において必然的な流れであり、阻止できない。
(新華網日本語)
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