【新華社北京3月9日】時はすでに早春の三月だが、資源の開発、伝統工業を主要なエンジンとする中国の一部の省の経済は、寒々しさが人々を襲っている。世界第二の経済体は5日、新しい一年の経済成長率目標を7%前後引き下げると発表し、一部の市場の投資家に中国経済の成長の見通しにおいて一層懸念をし始めさせている。
この種の懸念は無理からぬところがある。2014年、中国経済は4年の連続を経て7 . 4%まで下落し、この24年間で最低の伸びとなった。過去の4ヶ月間に、中央銀行が2回利下げを行い1回預金準備率を下げたという一連の行為は、中国経済が下押しへ向かう圧力が大きいことを反映している。
しかし、東部沿海の一部の場所では、もう一つのバージョンの中国経済の物語が演じられている。一部の「斜陽産業」の中の企業はイノベーションを頼りに満ち溢れる活気をわき起こし、インターネットなどの新技術を自発的に用いて自己武装するいくつかの伝統的な企業は「めでたい日」がようやくやって来たとみなしている。新常態(ニューノーマル)のもとでの中国経済は新たな成果を収めることができるだろう。
5日午後の第12期全国人民代表大会(全人代)第3回会議の江蘇省代表団の審議の際、大多数の企業家代表は自信満々で、彼らの企業の多くがモデル転換とアップグレードの最中にあるという。彼らは、技術のアップグレードは中国企業の新常態のもとにおける最も良い活路で、転換を早めにすれば、転換をしっかりと行えば、企業は第2波の急速な発展期を迎える見込みだと述べた。
全国政治協商委員で、蘇寧 ホールディングスグループの張近東会長は、今は成長率の低下を懸念しないのみならず、逆に企業が加速時アクセルを踏んで加速すべき時だと述べている。
一つの注意すべき現象は、昨年、中国の規模以上の工業増加額は前年同期比で8 . 3%まで下落したが、そのうちハイテク製造業の増加額が前年同期比で12.3%伸びたことだ。昨年、全国の研究開発の投入がGDPに占める割合は2 . 1%の史上最高に達し、江蘇省のこの割合は2.52%、上海では3 . 6%で、中国の多くの省はいずれもこれをすでに達成し、更には先進国の投入レベルを上回ったところさえもあったという。
企業は努力しつつあり、政府の「自己革命」も中国経済のモデル変換とアップグレードを加速させるため護衛してゆく。李克強総理は政府活動報告を行う際に、各級政府は簡政放権(行政の簡素化と下部への権限委譲)、機能転換の強力な推進メカニズムを構築し、企業の規制を緩め、創業のために便宜を提供して、公平な競争環境を作り出さねばならないと述べていた。
これに対し、張近東会長などの代表委員は強い期待を表した。彼らは、絶えまなく続くイノベーション投入や政府の簡政放権への強化があれば、新状態にある中国経済は依然として成果を収めることができるだけでなく、大いにやりがいがあると思っている。
(新華網日本語)
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