【新華社北京3月5日】4日の第12期全国人民代表大会(全人代)第3回会議の一回目の記者会見で、傅瑩報道官は外国のメディアの記者からの中国の軍事費に関する質問に答える際、次のように語った。毎回外国のメディアは軍事費について質問しています。私の前任者も質問されましたし、私の前任者の前任者にも同じようにされました。外国のメディアは今日の軍事費の数字を待っているが、今年はなぜ増えたのかと聞かず、あなたは軍事費が増えたかどうかだけを聞きました。これは一つの態度の変化と言えます。
報道官の難しい問題をいともた易く言ってのけた態度は、両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)の開放と自信を反映している。これは現在取材中の多くの境外記者による共通の見方だ。しかし軍事費は外国のメディアが注目する両会の議題の一つにすぎない。経済情勢から反腐敗・清廉潔白の提唱まで、対外開放から環境保護まで、いずれも彼らの質問の焦点となっている。多くの外国のメディアの記者はそのためにとても流暢な中国語を身につけたのだ。
今年の両会を取材する境外記者は1000人余りだという。香港・信報の記者は、今年の記者たちは特に積極的で、早くから記者会見の現場に着いて席を取ろうとしても取れず、立っていようにもその場所すらないのを見て取った。そして記者が長い列に並んで記者証を受け取る場面を「春運(中国で旧正月の前後に生じる大規模な帰省・Uターンラッシュ)」のようだと形容している外国のメディアもある。
両会の取材環境は更に良くなった。これは普遍的な見方だ。
技術の日進月歩と共に変化しているのは、外国のメディアの記者が感じとったより公開的、より透明な取材環境だといえる。外国のメディアの記者は外国語版の政府活動報告や人民代表大会常務委員会の活動報告、法律草案を見ることができ、人民代表大会と政治協商会議のニュースクライアントから会議の議事日程や外国人記者報道手帳を直接ダウンロードでき、ウェブサイトに発表された代表委員の議案提案説明要旨を読むことができる。
取材環境の変化に加え、外国のメディアをより引きつけたのは、中国で起きた変化だ。
両会を前に、多くの外国のメディアは「新常態(ニューノーマル)」について熱く議論をしている。イギリス『フィナンシャル・タイムズ』紙は、「新常態」は、過去のGDP崇拝に対する放棄だと伝えている。フランス通信社は、「新常態」は、経済の構造変化を意味し、消費が投資と輸出にとって代わり、経済成長の中心になるだろうと伝えている。
着任してわずか4ヶ月のSow駐中国ギニア大使も中国の両会にたいへん注目している。Sow大使は、中国の経済社会の発展は現在重要な時期に差し掛かっており、今回の会議では多くの重要な政策を確定できるだろうと語った。多数の議題の中、彼が最も注目するのは反腐敗と汚染防止の二つの方面だとのことだ。
Sow大使は「私は職務を履行してまだ間もないですが、中国政府が反腐敗の方面で多くの仕事を行ってきたのをすでに知っています。一つの清廉な政府は経済社会の発展にとって非常に重要です。」と語っている。
イギリス放送協会(BBC)のサイトは、「四つの全面」が提起した背景には、中国が経済的成功を獲得した後、国や政務を治めることへの一層の重視があると報じた。日本『The Diplomat』誌に掲載された文章では、「四つの全面」は習近平主席が「中国の夢」の実現を推進する青写真で、中国共産党による国家統治の絶えぬ改善に保障を提供してゆく見通しだとみなしている。
駐中国エジプト大使館の報道担当参事官、フーダー(音訳)女士は、両会は中国の国内と外交政策の制定に対し非常に重要な役割を備えている。これは中国の特色のある民主の手本だといえる。両会は中国に重要な影響を生じさせるだけでなく、世界にも影響をもたらすだろう。なぜなら、中国は現在の世界経済の主要なエンジンだからだと述べている。
Al-Thuwaikh駐中国クウェート大使は、疑いなく、両会の成果は中国国内に恩恵を施すだけでなく、中国と世界の関係を緊密にもして、中国と他国がより効果に富んだ協力を行うのを推進し、ウィンウィンを実現させるだろうと述べた。
(新華網日本語)
当社サイトのコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。
推薦記事:
第12期全国人民代表大会第3回会議が記者会見を行い