共同通信社によると、テレビ事業で赤字の続く東芝は、この3月でカラーテレビの海外の開発、販売から撤退する。海外市場は北米、欧州、アジアに及ぶ。中国電子商会の陸・副事務局長は「東芝の海外市場からの撤退には主にふたつの理由がある。ひとつは家電産業の成長が見込めなくなったこと。もうひとつは、東芝やパナソニックなどの日本の家電企業における技術力が、その投資量の少なさから、韓国のサムスンやLGなどに太刀打ちできなくなったこと。このためテレビ事業から他の事業にシフトすることを考えている」と指摘する。
海外市場から撤退するのは東芝だけではない。三洋電機も国美電器に中国での経営権を譲渡し、パイオニアも蘇寧電器にブランドを供与した。シャープは北米市場でのブランドを百思買(Best Buy)に供与、欧州市場ではUMCに供与した。パナソニックも中国でのテレビ生産から撤退し、OEM生産に切り替える。
こうした日本企業の海外市場からの撤退は中国企業にとって大きなプラスとなる。税関総署の発表によると、2014年における中国のカラーテレビの輸出台数は7405万台と前年に比べ24.3%増加した。金額では22.6%増の832億5000億元に達した。
業界の専門家は「日本企業が海外市場から撤退していくことは、中国企業が海外で成長する上で大きなチャンスである。しかしそのブランド自体がなくなったわけではなく、その市場を奪うことはそれほど容易ではない。中国企業は自身の企業能力を一段と強化することで、日本や韓国との企業競争に勝てるのである」と語った。
(チャイナネット)
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