2014年の中国のGDP成長率は7.4%となった。多くの市場関係者は、2015年の成長率が7%を割り、さらには6.5%まで下がると予想した。中央政府は過去1年余りに渡り「安定成長、構造調整、改革促進」の関連政策を打ち出してきたが、これはすでにより大規模な強い力を発揮し始めている。また世界の経済?貿易環境が徐々に改善されていることから、2015年の経済成長率が2014年を上回ることは十分ありうる。経済政策に重大なミスが生じなければ、2015年の経済成長率は依然として7.5%以上を期待できる。30日付中国証券報が伝えた。
輸出に関して、中国は世界的な量的緩和という金融政策環境に適応し、人民元の主要貿易国の通貨、特に米ドルに対する柔軟性を高め、中国の輸出入貿易の環境を改善するべきだ。世界経済が全体的に回復に向かう中、中国の2015年の貿易黒字は全体的に見て2014年を上回るはずだ。
消費に関して、中国は雇用促進、最低賃金水準の引き上げ、社会保障の完備、移転支出の増加といった政策により、低?中所得層の所得水準を引き上げ、全国民の消費能力を強化した。国家統計局のデータによると、2014年の中国の一人あたり可処分所得は名目で前年比10.1%増、物価上昇要因を除いた実質で8.0%増となり、2014年の7.4%というGDP成長率を上回り、2013年の7%という可処分所得の増加率を上回った。また全国のジニ係数は0.469で、2013年の0.473を下回った。これは中国の所得分配政策が効果を発揮しており、国民所得における住民所得の分配比率が高まっていることを意味する。同時に収入の分配もより公平になっており、低?中所得層がより豊かになった。低?中所得層の限界消費性向が高所得層を上回るという一般的な法則により、2015年全体の消費水準が引き上げられる見通しだ。
投資に関して、行政のスリム化と権限委譲などの民間資本の投資ルートを広げる政策の実施に伴い、民間資本の投資環境がさらに改善される。より重要な事は、政府主導の、より合理的な質の高い経済発展環境、産業構造の改善を目的とするインフラプロジェクトの投資が、2015年に大々的にスタートすることだ。国務院が2014年末までに批准したプロジェクトは、金額にして10兆元以上の規模に達する。そのうち2015年の着工を予定しているプロジェクトの規模は7兆元以上に達する。これは2015年の経済成長の最大のエンジンだ。
一連の住宅融資の新政策の実施に伴い、2015年通年、特に下半期の不動産投資は2014年を上回ることになる。インフラ投資と不動産投資の増加率の急低下は、近年のGDP成長率の低下の重大な原因となっている。両者の増加率が上昇すれば、中国の2015年の経済成長に積極的な影響を及ぼす。
上述した理由から、2015年の経済成長率は7.5%以上を維持すると判断できる。特に注意しておくべきことは、中国経済が前向きな発展を実現するためには、経済成長率を7.5%以上に維持することが必要だ。そのため、合理的な金融政策の実施も求められる。合理的な金融政策には、適度な規模?方向の資金注入が含まれる。これを実施しなければ資金調達コストが上昇し、インフラ?不動産プロジェクトの建設を続けることができなくなる。
(新華網日本語)
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