中国の訪日客数、約240万人に拡大 複数の原因が影響

Jp.xinhuanet.com | 発表時間 2015-01-18 11:23:49 | 編集: 郭丹
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   中国からの訪日客数は過去一年間で大きく伸びた。日本側の見込みによると、中国人訪日客数は2014年、延べ200万人の大台を初めて突破し、240万人前後に達する。中国国家観光局駐日事務所の張西竜所長は中国新聞社による単独インタビューで、中国人訪日客数の伸びは複数の要素の結果であることを説明した。

   張所長によると、中日の国交が回復した40年余り前から、日本は長期にわたり、中国の観光市場の最大の海外観光客源となってきた。一方、中国人の訪日観光の増加はここ十数年の現象にすぎず、急成長しているのも自然な流れと言える。改革開放30年余りで中国経済は大きく発展し、個人は財産を蓄えている。中国人の海外旅行の伸びには、中国の開放という背景がある。中国人の海外旅行は昨年、延べ約1億2千万人にのぼった。隣国の日本は文化的にも近い。また国交回復初期に日本の映画などの文化作品が大量に輸入され、深い印象を受けた世代が、海外旅行の主力になりつつあることも、日本旅行を希望する人の増加に影響している。

   中国と日本は、経済協力と文化交流を長期にわたって大きく発展させてきた。定期便が23都市間に就航するなど交通環境の整備も観光交流の成長を支えている。中国と日本の周辺には、中国人の海外旅行市場をターゲットとした交通運輸体系が形成され、中国人の訪日観光は非常に便利になっている。

   また昨今は、「アジアへのリバランス」という米国の政策で東南アジアの一部の国と中国の関係が乱れ、安全への懸念が生まれており、一部の中国人観光客の目的地を日本に向かわせている。

   さらに忘れてはならないのが、日本の各政権が10年余りにわたって「観光立国」戦略を進め、外国人観光客市場の拡大をはかり、中韓や東南アジアなど近隣諸国で観光プロモーションを行ってきたことだ。日本では、観光国としてのイメージを広め、国家ブランドを形成するための専門チームが育成され、海外での宣伝活動が長期にわたって続けられてきた。

   中国人の訪日客数の増加が伸びているのに比べると、日本から中国への観光市場の不振は目立つ。中国の予測データによると、日本の訪中客数は昨年、わずかに減少して約270万人だった。業界の分析によると、日本で海外旅行の規模全体が縮小していることも原因の一部だが、日本の訪中観光市場には特殊な影響因子もある。政治や外交関係がぎくしゃくしていること、円安持続や人民元上昇で割高感があること、中国の環境や食品安全などでネガティブな報道を日本メディアが繰り返していることなども、日本人の訪中観光に影響を与えている。

   日本の政府や自治体の観光立国戦略で、外国人観光客の呼び込みが一方的に重視され、日本人の海外旅行が軽視されたことも、この対照的な傾向の要因となっている。この不釣り合いの状況は日本でも問題となりつつある。日本旅行業協会の田川博己会長はある業界団体の会合で、日本は海外旅行者年間延べ2000万人という目標を10年にわたって掲げてきたが、この「悲願」は依然として実現できていないと語った。田川会長によると、その原因は、日本の政府や自治体の観光産業政策が外国人の訪日観光市場拡大という目標しか掲げてこなかったことにある。法的な手段から財政の投入、人才の育成まで、外国人の訪日観光市場ばかりが注目され、日本人の海外観光市場の管理や投資に目が行き届いていなかったことが、日本人の海外旅行市場の拡大を妨げている。

   (チャイナネット)

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キーワード    訪日,中国,突破
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