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テロ襲撃はますます予測困難に 世界はいっそう用心せよ
jp.xinhuanet.com | 発表時間 16:49:25 | | 編集: 呉寒氷

 【新華社北京1月12日】今週、フランスは手に汗を握る三日二晩を経験した。テロ襲撃や人質立てこもり事件が多発し、最終的には警察の断固たる奇襲によって終結した。しかし、17人の罪のない命が世を去り、犯人が白昼堂々に暴行したという殘忍さや傲慢さも加わって、フランス人にもたらした痛みやショックは短期間では消し難いだろう。

 この一連のテロ襲撃事件は国際社会に自分の身に起きたことのようにその気持ちを感じさせた。欧米から東南アジアへ、西側から中東諸国へ、誰もが襲撃事件を強く避難し、フランス政府へ鼓舞の意を表している。11日、ドイツのメルケル首相、イギリスのキャメロン首相、イタリアのレンツィ首相、ロシアのラブロフ外相などの政府要人および北大西洋条約機構(NATO)、アラブ連盟などの機構の指導者がパリで集い、テロに反対する大規模集会に参加した。米欧の多くの国の閣僚も会議を開いてテロ脅威への対応について話し合う。狂気じみたテロリストの前で、国際社会はいまだかつてないほどの団結を示してゆく見通しだ。

 7日の襲撃事件発生後、スペイン、オーストラリア、ベルギー、オーストリアなどの国々は次々と対テロへの等級をアップさせたり予防措置を強化させ、米国は全国民にテロ襲撃防止の警告を発表し、カナダは安全部門のライセンスを増加させている。一時に風声鶴唳(わずかなことにも恐れおののくことのたとえ)、まるで山雨来たらんと欲して風楼に満つ(変事の前の情勢の穏やかでないさま)ようだ。

 この事件が当事者からこのように重視されるのは、過去1年における過激派組織の台頭や、世界の対テロ情勢の変化と関係がある。昨年、過激派組織「イスラム国」がシリアとイラクの広大な土地占領し、古株の「アルカイダ」とはるか遠くから向かい合って互いに呼応していた。彼らは米国およびその同盟国と正面の戦場での戦いでは不利な立場にあるので、策略を転換し、「敵の後方」にまで第2の戦場を開拓している。彼らはインターネットなどの手段を通じて現実に不満を抱く西側の若者を引き寄せ、中東や南アジアへの「聖戦」参加者を募り、それから彼らを西側へ送り戻しテロ襲撃を実施させている。

 上述の事件は、テロリストの犯行方法がすでに明らかに変化し、入念に計画され、多数の者が協力し合った大規模な襲撃から、「一匹狼式」や小グループ式、時・場所を問わない小型の襲撃へと変わっているのを示している。計画期間が短く、思いつきのものまであることから、安全機構は事前には気が付きにくい。推計では、1000人以上のフランス人が海外へ赴き「聖戦」に参加し、200人余りがすでにフランスへ戻っており、他の欧米諸国にも人数の異なる海外への「聖戦者」がいるという。これらの訓練を受けたテロリストがいったん帰国し攻撃を発動すれば、防ぐにも防ぎようがないだろう。これも規模の大きくはないパリ襲撃事件がなぜ各国の神経を引き締めさせるかの原因でもある。

 オーストリアのファイマン首相は最近、警察が犯罪を打ち砕くためにより優れた装備を配備し、「最高の条件」を作り上げてゆくと表明した。イギリスのオズボーン財務大臣は、テロ襲撃対策はイギリスの当面の「第一になすべき務め」で、政府はそれに必要なすべての資源を確保する見通しだとの見解を示している。欧州委員会のユンケル欧州委員長は、危険分子の行方を監視できるように、今後の数週間に新たな対テロ計画が制定される予定で、そのうちEU内部のパスポート検査システムの改善、加盟国による各航空会社の乗客情報の共有などが含まれる可能性があると漏らした。人々は、各当事者が力を合わせて一枚の防止の網を作り出し、テロリストをのさばらせないようすることを期待している。

(新華網日本語)

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