陽泉市の街中を走行する自動運転バス。(2月27日撮影、陽泉=新華社記者/陳志豪)
【新華社太原3月17日】世界ではここ数年、人工知能(AI)分野の優れた成果である自動運転技術が交通の在り方を急速に変えつつある。中国でも、政策による奨励や支援、絶え間ない技術的ブレークスルー、日ごとに充実する応用シナリオなどにより、自動運転技術は発展の黄金期を迎えている。
山西省陽泉市の街頭では、自動運転のバスやタクシー、無人配送車などが忙しく行き交う様子をよく目にする。太行山の奥深くに位置する同市は、山や丘、盆地などから構成される複雑な地形を有し、自動運転技術のさまざまな応用テストシナリオを提供できることから、自動運転技術の発展という点で独自の優位性を備えている。
市内全域の交通状況を監視する管制センターのモニター画面。(2月27日撮影、陽泉=新華社記者/陳志豪)
陽泉市データ局標準応用科の王逸飛(おう・いつひ)科長によると、同市には現在、中国のインターネット検索大手、百度(バイドゥ)のほか、陽泉数科、蘿蔔運力、新石器など、自動運転ソリューションからモビリティーサービスプラットフォーム、低速無人車運行まで多様な分野をカバーする多くの企業が集積しており、中小都市におけるAI実証・応用の複製可能性と普及可能性を備えた成功事例を形成しつつある。
陽泉数科集団車両・都市ネットワークプロジェクトの史欽君(し・きんくん)運営主管は「陽泉市ではすでに、ライドシェアや物流配送、セキュリティー巡回検査など多くの場面で自動運転技術が応用されており、市民に便利で安全なモビリティーサービスを提供するとともに、物流効率を効果的に向上させ、運営コストを削減している。また、データリソースを積極的に拡大し、同市のスマート交通導入とスマートシティー建設に大きく貢献している」と述べた。
安全運転を保障するために自動運転バスに取り付けられたセンサー。(2月27日撮影、陽泉=新華社記者/陳志豪)
中国国務院と各部・委員会はここ数年、「交通強国建設綱要」や「新エネルギー自動車産業発展計画(2021~35年)」など一連の政策文書を相次いで発表し、インテリジェント・コネクテッドカー(ICV)の研究開発を強化し、自動運転技術の産業化・応用を促進することを明確に提案している。加えて、特定のシナリオにおける自動運転技術の商業化・応用を加速する必要性も強調しており、これらの政策は自動運転技術の発展を力強く支えている。
中国各地でも、技術と政策の後押しを受け、自動運転産業が積極的に進められている。2024年11月時点で、50以上の都市でICVの路上試験が行われ、道路3万2千キロがテスト道路として開放され、道路約1万キロのスマート化改修が完了している。(記者/陳志豪)
陽泉市の街中を走行する自動運転バス。(2月27日撮影、陽泉=新華社記者/陳志豪)
陽泉市の街中で無人販売車を利用する市民。(2024年9月25日撮影、陽泉=新華社記者/陳志豪)
自動運転タクシーを利用する乗客。(2月25日撮影、陽泉=新華社配信)
無人清掃車。(2月27日撮影、陽泉=新華社記者/陳志豪)