【新華社昆明2月24日】中国雲南省昆明税関はこのほど開いた2025年業務会議で、24年の雲南省の農産物輸出額は前年比13・7%増の191億7千万元(1元=約21円)だったと明らかにした。うち果物(ナッツ類含む)の輸出量は16・7%増の65万6千トン、輸出額は8・9%増の52億7千万元だった。
「温去熱回(温帯地域産果物の南下、熱帯地域産果物の北上)」を実現する果物越境回廊が構築されたことで、同省では24年にブドウやブルーベリーなど特産果物の輸出量が大幅に増えた。中でもブルーベリーの輸出量は前年比26倍となり、輸出量の全国シェアは50・0%以上でトップに立った。輸出先はマレーシアやタイ、シンガポールなどの東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国だった。
同省とASEAN諸国は果物の品種と収穫期の季節の面で相互補完性があることから、雲南産のリンゴやかんきつ類、ブドウなど特色ある果物の輸出が一段と増加した。24年には昆明税関と交通運輸部門が農産物輸出の「緑色通道(優先措置)」をめぐる協調メカニズムを確立、「検査は一度だけ、結果を相互承認する」を実現し、4億元近くの果物が積み替えなしでタイへ輸出された。
昆明税関によると、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定やASEANなど各種貿易協定に基づき優遇関税の適用を受けるため、同税関が24年に果物輸出企業に対して発行した原産地証明書は29・9%増の5万6千通、貨物の金額は19・7%増の95億元に迫った。(記者/王賢思)