18日、中日メディア・シンクタンク人文交流会の会場に設けられたブースの展示品。(東京=新華社配信)
【新華社北京2月24日】新華社と在日本中国大使館が主催する中日メディア・シンクタンク人文交流会がこのほど東京で開かれ、両国のメディアやシンクタンクの代表、友好人士ら約160人が参加した。会場には中国の文化展示エリアが設けられ、江西省からは景徳鎮市の「竜珠閣」ブランドの磁器などの工芸品が来場者の注目を集めた。
今回展示されたのは、同市の陶磁器関連企業、景徳鎮陶文旅集団が中央美術学院の国宴(政府が国賓などを招待して行う宴会)用陶磁器デザイナー、黄春茂(こう・しゅんぼう)氏と共同で企画・デザインした「千里江山」と「宝相韻彩」の2シリーズ。「千里江山」シリーズは、北宋時代の宮廷画家・王希孟による山水画の傑作「千里江山図」をもとにデザインされた。「宝相韻彩」シリーズは、北京・人民大会堂の金色大庁(ゴールデンホール)で使用するためデザインされた特別品という。
18日、中日メディア・シンクタンク人文交流会の会場に設けられたブースで、展示を見学する来賓。(東京=新華社配信)
景徳鎮の磁器は高品質で造形が軽く精巧、装飾も多彩で、特に白磁で知られる。長年にわたって海外に広く輸出され、世界が中国を知り、中国が世界とつながるための重要な文化的シンボルとなってきた。
「竜珠閣」は歴史上、皇族のための磁器を生産した御窯の所在地として最も優れた陶磁器職人が集まり製磁技術が集積し、皇族の磁器需要や美的欲求を満たすだけでなく、国の文化や外交儀礼をも担ってきた。1925年に陶磁器ブランドとしての「竜珠閣」が使われるようになり、現在に至るまでその伝統が受け継がれている。
竜珠閣ブランドの責任者、何健怡(か・けんい)氏は「今回の展示を通じて中国の陶磁器文化ならではの魅力を世界に発信するとともに、日本をはじめとする各国との文化交流の中で多くのインスピレーションを得て、竜珠閣ブランドをより広い国際舞台へ押し上げていきたい」と語った。