14日、瑞聖寺の山門。(東京=新華社記者/藍建中)
【新華社東京2月18日】中国福建省福州府福清県(現在の福清市)の黄檗(おうばく)山万福寺(まんぷくじ)で住持の地位にあった隠元禅師は1654年、招きに応じて弟子と共に日本へ渡り、仏法を広めただけでなく、中国の建築、文学、彫刻、書画、音楽、印刷、料理、茶道なども伝えて日本人の生活にも大きな影響を与え、有名な黄檗文化を形成し、中日文化交流史において重要な貢献をした。日本では日常生活の随所に今も黄檗文化の影響を見ることができる。福清の人々が現代の日本人の生活に影響を与えたと言っても過言ではない。
14日、黄檗宗大雄宝殿内の仏壇。(東京=新華社記者/藍建中)
日本の黄檗宗大本山は京都府宇治市にある黄檗山万福寺だが、遠く関東地方の東京にも独特の特色のある黄檗宗寺院が存在し、黄檗文化の痕跡をはっきりと見ることができる。
14日、瑞聖寺大雄宝殿に祭られた像。(東京=新華社記者/藍建中)
東京都港区白金台三丁目の瑞聖寺(ずいしょうじ)は、隠元禅師の招きにより1655年に来日し禅師の後を継いだ黄檗宗の第2世、木庵性瑫(もくあんしょうとう)禅師が寛文10(1670)年に創建した。江戸時代には、江戸における黄檗宗の中心寺院だった。現在の大雄宝殿は1757年に再建されたもので、入母屋造二重屋根、広い月台(げったい、建物前の白砂の基壇)、桃の装飾のある腰扉、独特の丸窓が中国明代の建築様式の特徴をはっきりと表す。
瑞聖寺の大雄宝殿と山門は1992年、日本の重要文化財に指定された。
14日、瑞聖寺通用門外の山号碑。(東京=新華社記者/藍建中)
目黒区下目黒三丁目の海福寺は、隠元禅師が万治元年(1658年)に江戸の深川に創建した黄檗宗の寺で、1910年に現在の場所に移転した。寺には隠元禅師の銘文が刻まれた中国風の梵鐘(ぼんしょう)が今も残る。扁額の「泰雲」の文字は木庵禅師の書で、寺が歩んできた長い歴史を物語っている。
これら古寺を散策すると、黄檗文化独特の魅力を感じるだけでなく、中日文化交流の悠久の歴史に思いを巡らせずにはいられない。(記者/藍建中)
14日、海福寺の入口。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、海福寺の本堂。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、瑞聖寺大雄宝殿の荘厳な桃の装飾のある腰扉。明代の建築様式の特徴をはっきりと表す。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、瑞聖寺大雄宝殿の独特の丸窓。明代の建築様式の特徴をはっきりと表す。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、瑞聖寺大雄宝殿。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、木庵性瑫禅師が記した瑞聖寺山門の扁額。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、瑞聖寺大雄宝殿の廊下に掛けられた黄檗宗の寺院に特有の開梆(かいぱん、魚梆とも)。木魚の原型となったとされる。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、瑞聖寺大雄宝殿1階に掛けられた「万徳尊」の扁額。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、海福寺本堂の木庵性瑫禅師が記した「泰雲」の扁額。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、黄檗宗の大雄宝殿。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、瑞聖寺大雄宝殿主棟の屋根飾りの宝珠。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、隈研吾建築都市設計事務所が設計し2018年に建てられた瑞聖寺の庫裏。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、瑞聖寺大雄宝殿側面の二重屋根。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、黄檗宗大雄宝殿内の仏壇。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、大雄宝殿に祭られた有名な山手七福神の布袋尊。中国では弥勒菩薩の化身とされる。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、海福寺にある江戸時代の天和3(1683)年に作られた梵鐘。隠元禅師の銘文が刻まれ、鐘の口の雲形の曲線は、中国の特色をはっきりと表す。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、瑞聖寺の庫裏。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、瑞聖寺大雄宝殿の木庵性瑫禅師が記した扁額。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、瑞聖寺通用門外の地蔵堂。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、瑞聖寺大雄宝殿裏側の廊下。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、瑞聖寺大雄宝殿前の張り出した月台。明代の建築様式の特徴をはっきりと表す。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、瑞聖寺大雄宝殿の廊下に掛けられた雲板。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、黄檗宗大雄宝殿内の仏壇。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、庫裏から見た瑞聖寺の大雄宝殿。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、海福寺の四脚門。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、瑞聖寺大雄宝殿の荘厳な桃の装飾のある腰扉。明代の建築様式の特徴をはっきりと表す。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、瑞聖寺大雄宝殿前の張り出した月台。明代の建築様式の特徴をはっきりと表す。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、海福寺の本堂。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、海福寺にある江戸時代の天和3(1683)年に作られた梵鐘。隠元禅師の銘文が刻まれ、鐘の口の雲形の曲線は、中国の特色をはっきりと表す。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、海福寺の四脚門。(東京=新華社記者/藍建中)
14日、黄檗宗大雄宝殿内の扁額。「祝国」の文字は2代目住職、鉄牛道機の書。(東京=新華社記者/藍建中)