国宝級の宋代壁画をデジタル形式で展示 中国・武漢市

国宝級の宋代壁画をデジタル形式で展示 中国・武漢市

新華社 | 2025-02-07 16:08:45

5日、没入型の展示形式で宋代の建築壁画を鑑賞する来場者。(武漢=新華社配信/張璨竜)

 【新華社武漢2月7日】中国湖北省武漢市にある建築科学技術をテーマにした展示館「中国建築科技館」で春節(旧正月)期間中、山西省高平市にある開化寺の宋代建築と壁画を現代の科学技術で再現した特別展が始まり、大勢の来場者でにぎわった。

 開化寺は南北朝時代の北朝・北斉の武平2(571)年の創建で、大雄宝殿には国内にわずかしか残っていない北宋時代(960~1126年)の仏教殿堂壁画がほぼ完全な状態で現存し、全国重点文物保護単位(国宝・重要文化財)に指定されている。壁画は88・2平方メートルあり、多くの人物が細部まで生き生きと描き込まれている。繊細で卓越した絵画技法をうかがわせ、壁画界の「清明上河図」(北宋の代表的な絵画)と称される。

5日、没入型の展示形式で宋代の建築壁画を鑑賞する来場者。(武漢=新華社記者/喩珮)

 2004年以来、清華大学建築学院の教員と学生が開化寺の宋代建築と壁画の詳細な調査やデジタルマッピングなどを相次ぎ実施し、華麗な彩色画を「目覚め」させ、眠れる国宝を「世に出す」ために尽力してきた。今回のデジタル芸術展の内容は、20年以上にわたる関連の研究成果に基づいて、大雄宝殿の建物と壁画をパノラマ展示し、いにしえの芸術の至宝を現代の科学技術で再現した。

 来場者は画像やマルチメディア、情景の復元、仮想現実(VR)巡回体験、裸眼3D、古代建築の模型などを取り入れた臨場感あふれる展示を通じて、宋代の洗練された美の世界を味わうことができる。

 同館の張祖礼(ちょう・それい)執行館長は、特別展には多くの文化遺産保護やデジタル技術分野の専門機関の資源と知恵が取り込まれ、建築文化財の保護と文化の伝播に新たな道を提供できたと述べた。(記者/喩珮)

5日、特別展「芥子須弥・開化-高平開化寺宋代建築と壁画デジタル芸術展」を鑑賞する来場者。(武漢=新華社記者/喩珮)

5日、展示室に再現された壁画に描かれた宋代の花屋の情景。(武漢=新華社配信)

5日、特別展「芥子須弥・開化-高平開化寺宋代建築と壁画デジタル芸術展」を鑑賞する来場者。(武漢=新華社配信/張璨竜)

5日、展示された高平開化寺の大雄宝殿のミニチュア模型。(武漢=新華社配信)

5日、特別展「芥子須弥・開化-高平開化寺宋代建築と壁画デジタル芸術展」の一角。(武漢=新華社配信)

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