20日、武侯祠成都大廟会に参加する「小喜神」たち。(成都=新華社配信)
【新華社成都1月28日】悠久の歴史と文化を持つ中国四川省成都市では、春節(旧正月)を前に市場に出掛け、年越し用品を買い求め、縁起の良い対句「春聯(しゅんれん)」を書くことなどが、人々の重要な年越しの「儀式」となっている。無形文化遺産の伝承者や春節イベントの参加者も準備を万全に整え、春節がユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録された後の最初の春節連休を迎えようとしている。
20日、武侯祠成都大廟会に参加する「小喜神」たち。(成都=新華社配信)
三国時代の蜀の英雄を祭る成都武侯祠(ぶこうし)はこのほど、これまでで最大規模の「小喜神」(福の神に扮した子ども)の一行を迎えた。外国人も6人含まれるという。小喜神たちは武侯祠の歴史や春節の風習、中国の古典、民俗知識などを学び、春節期間中に開かれる縁日「武侯祠成都大廟会」で福を贈るイベントに参加する。
成都の人々は古来、喜神に1年の幸せを祈る風習があり、多くの人が春節に武侯祠を参拝する。成都武侯祠博物館はこの風習を大廟会に取り入れ、毎年子どもを「小喜神」として募集。これまでに新年のイベントを18回開催している。
16日、皮影戯(ピーインシー)の影絵人形を製作する成都市錦江区の皮影戲伝承者、王浩斐(おう・こうひ)さん。(成都=新華社配信)
小喜神のほか、四川省の伝統芸能「川劇」、伝統影絵芝居「成都皮影戯(ピーインシー)」、切り絵細工「剪紙(せんし)」、しん粉細工などの無形文化遺産伝承者も春節イベントで得意の技を披露する。伝統文化の魅力を受け継ぎ、異なる世代の人々に春節の思い出としてもらう。
四川省文化・観光庁が16日に発表した第8次省級無形文化遺産伝承者(団体)には成都から42人が選ばれた。新たな伝承者たちも成都の無形文化遺産を生き生きと伝える重要な役割を担う。
19日、成都糖画(あめ細工)作りを体験する子ども。(成都=新華社配信)
20日、成都市錦江区の無形文化遺産「剪紙」(切り絵細工)の代表的伝承者、王仕碧(おう・しへき)さんが製作した作品。(成都=新華社配信)
20日、巳年の切り絵を製作する成都市錦江区の無形文化遺産「剪紙」(切り絵細工)の代表的伝承者、王仕碧(おう・しへき)さん。(成都=新華社配信)
21日、舞台裏で準備をする川劇の劇団「成都百家班川劇団」の役者。(成都=新華社配信)
21日、舞台で演技する川劇の劇団「成都百家班川劇団」の役者。(成都=新華社配信)
23日、簡陽市(成都市が管轄する県レベルの市)前鋒村の春節文化イベントで春聯を書く人たち。(成都=新華社配信)
24日、成都市成華区の新春カーニバルで、中国菓子作りを披露する職人。(成都=新華社配信)
24日、崇州市(成都市が管轄する県レベルの市)厳家弯湾の川派盆景民俗文化村で開かれた春聯を贈るイベント。(成都=新華社配信)
24日、成都市の荷花池小商品卸売市場に並んだ年越し用品。(成都=新華社配信)
24日、成都市の崇州文廟で、かつて礼服などに用いた文様「蟒文(ぼうもん)」の拓本取りで無形文化遺産を体験する子どもたち。(成都=新華社配信)
16日、皮影戯(ピーインシー)に用いられるバラの影絵。(成都=新華社配信)