中国に現存する唐代木造3建築、保護の取り組みが向上

中国に現存する唐代木造3建築、保護の取り組みが向上

新華社 | 2025-01-08 08:45:52

南禅寺大殿。(2024年10月29日撮影、太原=新華社記者/姜淏然)

   【新華社太原1月8日】中国に現存する木造建築の創建年代は唐代までさかのぼることができる。確認されている唐代建築には山西省忻州(きんしゅう)市五台県の仏光寺東大殿と南禅寺大殿、運城市芮城(ぜいじょう)県の広仁王廟大殿があり、ここ数年はいずれも保護の取り組みが向上している。 

仏光寺東大殿。(2024年6月9日撮影、太原=新華社記者/王学濤)

   南禅寺大殿は中国に現存する最古の木造建築で、創建年は不明だが唐徳宗の建中3(782)年に再建されたことがわかっている。仏光寺東大殿は宣宗の大中11(857)年の建立で、20世紀の中国の学者が国内で初めて発見した唐代の木造建築として知られ、三つの建物の中で最も規模が大きく、保存状態が良い。 

南禅寺大殿を訪れた人たち。(2024年10月29日撮影、太原=新華社記者/王学濤)

   仏光寺・南禅寺保護利用所の胡俊英(こ・しゅんえい)所長によると、二つの建物は山西省古建築・彩塑壁画保護研究院が管理しており、元々は2カ所で2人の正規職員しかいなかったが、ここ2年で新たに5人の大学生を採用。2024年5月には水害や火災、落雷などから建物を守る専門チームも設立され、専従職員が新たに21人加わった。24年9月からは仏光寺で観光の繁忙期に1日7回、閑散期に1日4回の公開解説も実施し、観光客が建物の歴史や現状について理解を深められるようにしている。

仏光寺東大殿を訪れた人たち。(2024年7月12日撮影、太原=新華社記者/王学濤)

   広仁王廟大殿は文宗の大和5(831)年に建立された現存する最古の木造道教建築で、千年以上にわたり風雨にさらされたことから深刻な損傷を受けていたが、近年の修繕で大殿と清代の戯台(ぎだい=舞台建築)がかつての姿を取り戻した。

広仁王廟大殿。(2024年12月19日撮影、太原=新華社記者/王学濤)

   芮城県文物保護センターの劉博(りゅう・はく)副主任は、広仁王廟は元々2人の村民がボランティアで警備していたが、現在は劉氏と4人の文化財保護員が保護に当たっていると紹介。昨年12月からはガイドによる解説も行っているという。(記者/王学濤、姜淏然)

広仁王廟の清代戯台。(2024年12月19日撮影、太原=新華社記者/王学濤)

広仁王廟の清代戯台。(2024年12月19日撮影、太原=新華社記者/王学濤)

 

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