遼寧省博物館で古代人物画の特別展 「洛神賦図」など展示

遼寧省博物館で古代人物画の特別展 「洛神賦図」など展示

新華社 | 2024-12-31 16:34:01

遼寧省博物館収蔵の名画「洛神賦図」。(瀋陽=新華社配信)

  【新華社瀋陽12月31日】中国遼寧省瀋陽市の遼寧省博物館でこのほど、特別展「豊神有儀-中国古代人物画展」が始まった。同館所蔵の人物画の中から厳選した貴重な絵画30点(組)が展示されている。

  同館の董宝厚(とう・ほうこう)副館長は、今回展示の「洛神賦図」「蕭翼賺蘭亭図」などはどれも国宝級で、中国書画史上、貴重な逸品だと述べた。書画を将来の世代に引き継ぎ保護するために、これらの博物館の至宝は3年に1度しか展示できず、1回の会期も3カ月以内とされているという。

遼寧省博物館収蔵の名画「蕭翼賺蘭亭図」。(瀋陽=新華社配信)

  董氏によると、東晋(317~420年)の画家、顧愷之(こ・がいし)が描いたとされる「洛神賦図」は多くの巻が現存しており、今回展示されている宋代(960~1279年)の模写には顧愷之絵画の芸術的特徴が数多く残っている。「洛神賦図」は「三国志」で知られる曹操(そう・そう)の息子で詩人でもあった曹植(そう・しょく)が著した「洛神賦」の内容を比較的完全に表現しており、軽く柔らかいタッチで生き生きと描かれた人物は神話的な雰囲気を濃厚に醸し出している。

  また、宋代の「蕭翼賺蘭亭図」には、唐代(618~907年)初期の役人、蕭翼(しょう・よく)が太宗・李世民のために王羲之(おう・ぎし)の「蘭亭集序」の真筆を弁才禅師からだまし取った物語が描かれている。宋代の模写でありながら、唐代の人物画の雰囲気を残しており、現存する数巻の模写の中で、絵画技法が最も精巧なものとなっている。

  会期は2025年3月23日まで。(記者/趙洪南)

19日、内覧会で展示を見るメディア関係者。(瀋陽=新華社記者/李鋼)

19日、展覧会の会場で写真撮影をするメディア関係者。(瀋陽=新華社記者/李鋼)

19日、メディアの取材を受ける遼寧省博物館の楊勇(よう・ゆう)学芸員(左から3人目)。(瀋陽=新華社記者/李鋼)

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