北京市にある高齢者向けマンションで、入居者の食事の手伝いをするスタッフ。(7月1日撮影、北京=新華社記者/李卓璠)
【新華社北京12月3日】中国北京市統計局はこのほど、10月に実施した市内に常住する60歳以上の高齢者803人を対象とするアンケート調査の結果を発表した。
▽理性的な消費が主導し、実需とコストパフォーマンスを重視
高齢者が消費する際に最も重視するのは実需と価格だった。調査対象の78・3%が「実需」、69・2%が「お得な価格」を重視するとし、2年連続で上位2位を占めた。58・9%は「買いやすさ」、55・5%は「商品の品質」、9・5%は「消費の環境」、2・1%は「ブランドのファッション性」を重視するとした。
▽ヘルスケア・旅行・レジャー消費を優先、消費分野は多様
生活必需品・サービスの基礎的支出以外では、高齢者がヘルスケアや旅行、レジャーなどの消費を好むことがわかった。生活必需品・サービスではない16の消費分野のうち、直近1年以内の消費者数が多かった分野は「ヘルスケア・養生」(53・7%)、「外出・旅行」(42・1%)、「レジャー活動」(41・7%)で、この3分野が上位3位を占めた。前年比上昇率の上位3位は「ヘルスケア・養生」の12・3ポイント、「ウェルネス・理学療法」の8・7ポイント、「屋外活動」の6・0ポイントだった。
北京市にある高齢者向けマンションで、入居者の散歩に付き添うスタッフ。(7月1日撮影、北京=新華社記者/李卓璠)
▽スマート製品の受容性が向上、生活の質の向上を後押し
高齢者はスマート製品の消費に対する意欲が比較的強かった。スマート製品を使いたいと答えた高齢者の割合は86・2%と前年より2・1ポイント拡大した。使用意欲の高い製品の上位3カテゴリーは「健康管理」が5・4ポイント上昇の61・1%、「セキュリティー・モニタリング」が6・7ポイント上昇の52・8%、「スマートホーム」が5・9ポイント上昇の38・0%だった。
▽老化に適した改造を重視、家での生活の質を確保
老化に適した改造は自宅での老後生活の質向上を確保する上で重要となる。こうした改造を計画または完了したと回答した調査対象者は4割を超えた。うち18・6%は近いうちに改造を行うとした。17・1%はすでに改造を終え、さらなる改造は予定していないとし、5・5%は改造を終え、しかも追加での改造を計画していると答えた。改造のニーズは主に「床の改造」(63・9%)、「トイレ・浴室の改造」(62・9%)、「健康・医療」(57・2%)、「セキュリティー・モニタリング」(52・6%)に集中し、いずれも5割を超えた。