レーザー機器や光学部品の開発を手がける福建浩藍光電の福州ハイテク産業開発区にあるレンズ工場。(8月27日撮影、福州=新華社記者/魏培全)
【新華社西安11月11日】中国陝西省西安市でこのほど開かれた「ハード&コアテクノロジーのイノベーション大会光産業サミット2024」で、中国科学院西安光学精密機械研究所とソフトウエア・情報技術サービスを手がける深圳東壁科技数据、投資会社の中科創星科技投資が「光技術のフロンティア」と題する青書を共同で発表した。それによると、世界の光技術研究には安定した増加基調と学際的という特徴がみられ、特に「光学的画像処理と機械学習」などをテーマとする論文数が急増を維持しており、これは人工知能(AI)や高精度センシング、量子技術などのフロンティア分野の発展のニーズと密接に関わるという。
光技術とAIに関連する研究は年を追うごとに増加し、「ディープラーニング(深層学習)」などの論文キーワードの数が著しく増えている。特に2020年以降は関連する科学研究論文数が急増し、このことは光技術分野のスマート化に対する注目度が高まり、AIの応用における光技術の重要性も大きくなり、両者の融合が光を用いた計算と情報処理の新技術の進歩を駆動しつつあることを意味する。
青書では、過去10年で光技術分野の科学研究論文数が大きく増加し、重要性の高い論文の影響力も着実に上昇しているとし、この分野は成熟が進み、活発な状態にあることを示すと指摘した。
同時に、コンピューターや医学、材料科学など多くの学問分野が光研究の中で一角を占めていることにも触れ、光技術がきわめて学際的な研究分野であり、複数の学問の融合によって光技術の幅広い応用と持続的なイノベーションが推進されているとの認識も示した。
青書によると、中国の光技術分野に関する論文数は過去10年で10万3177本、同分野の世界の論文数の40・3%を占め、独走状態となっている。中でも中国科学院の論文総数は1万4201本に上り、光技術分野の論文数で主導的地位を占めるということは、中国が世界の科学研究において急速に台頭していることのあらわれとなっている。