中国のアイスクリーム市場、外資系企業が商機探る

    ９月２６日、第２６回中国アイスクリーム・冷凍食品産業博覧会の会場。（天津＝新華社記者／孫凡越）

   【新華社天津１０月１１日】中国天津市で９月２８日まで３日間にわたり、第２６回中国アイスクリーム・冷凍食品産業博覧会が開かれた。アイスクリーム業界の最新の製品と科学技術成果が全面的に展示され、世界５６カ国から約１千人のバイヤーが参加した。

   中国は世界でもアイスクリームの生産量と種類が多い国で、ここ数年はアイスクリームの産業チェーン全体の高度化が進み、中国人の健康的な食事の理念に基づく新製品を続々と発表している。

   博覧会組織委員会の張小弘（ちょう・しょうこう）主任は、健康と環境保護の理念がアイスクリーム市場で広く注目されているとし、「糖分とカロリーを減らすだけでなく、一部のアイスクリームブランドはプロバイオティクスや食物繊維など健康に良い成分も添加し始めている。これらの成分はアイスクリームの栄養価を高めるだけでなく、健康というセールスポイントも追加する」と語った。

   中国の清涼飲料・アイスクリームメーカー、瀋陽徳氏企業集団は多くの製品を米国、カナダ、ニュージーランドなどの国・地域に輸出している。同社の孟傑（もう・けつ）マーケティングディレクターは「当社は原料と添加物、見た目の面で天然と健康という原則を徹底している。海外進出の際は、海外の協力事業者と意思疎通を図り、アイスクリーム製品のイノベーションと健康面強化の新たな可能性を一緒に検討している」と説明した。

   中国のアイスクリーム業界は成長を続けており、中国緑色食品協会によると、２０２７年には市場規模が２０６１億元（１元＝約２１円）に上るとみられる。中国の大きなアイスクリーム市場は「甘い」商機を求める多くの外資系企業を引きつけている。（記者／張宇琪、隋福毅）