中国の工業経済、1~6月は上向き基調 投資の拡大が重点に

中国の工業経済、1~6月は上向き基調 投資の拡大が重点に

新華社 | 2024-07-27 11:06:46

   【新華社北京7月27日】中国がこのほど発表した2024年上半期(1~6月)の主要経済指標のうち、工業経済は安定しつつ上向く動きをみせた。全国の一定規模(主要業務の年間売上高2千万元、1元=約21円)以上の工業企業の増加値(付加価値額)は前年同期比6・0%増加したほか、ハイテク産業への投資は高めの伸びを維持し、一定規模以上のハイテク製造業の増加値は8・7%増加した。 

   全国の一定規模以上の工業生産は23年第4四半期(10~12月)から比較的急速な伸びを維持している。工業製品輸出も月を追うごとに伸びが加速し、企業の利益は増加を保った。1~6月の一定規模以上の工業企業の輸出納品額は3・3%増となった。

   中国電子情報産業発展研究院工業経済研究所の関兵(かん・へい)所長によると、生産、投資、輸出、利益などの指標を総合的にみると、1~6月の工業経済は安定傾向と上向き基調を保ち、経済の「バラスト」としての役割が一段と強まった。

   1~6月のデータを詳しくみると、産業の最新化、スマート化、グリーン(環境配慮型)化へのシフトが一段と鮮明になり、新産業・新製品が新たな成長分野となりつつある。 

   1~6月の主要製品の生産台数は3Dプリンターが51・6%増、サービスロボットが22・8%増、スマートウォッチが10・9%増となった。グリーン・低炭素発展の新たなトレンドを受けて、新エネルギー車(NEV)の生産台数は34・3%増え、太陽光発電産業チェーンは良好な増勢を見せた。ハイテク産業投資は10・6%増加し、伸び率は投資全体を6・7ポイント上回った。

   年半ばの重要な節目を迎え、各部門と地方政府は工業経済の回復・上向き基調の強化に向けて多くの措置を打ち出しており、中でも製造業の収益性が高い有効投資の拡大が重点となっている。

   工業情報化部の金壮竜(きん・そうりゅう)部長は先ごろ開かれた国務院新聞(報道)弁公室の記者会見で、製造業の有効投資をさらに拡大する方針を明らかにした。工業分野の設備更新実施プランを実行し、先進設備の更新、デジタルトランスフォーメーション(DX)、環境配慮型設備の導入を推進する。 

   関氏はこれについて、「大規模な設備更新と消費財の買い替え政策の効果はすでに出ており、関連設備の生産の高い伸びにつながっている」とし、1~6月の設備投資は17・3%増加し、固定資産投資の伸び率を2・1ポイント押し上げたほか、製造業の技術改造投資は10・0%増となり、伸び率は製造業投資を0・5ポイント上回ったと説明した。

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