【新華社シドニー4月2日】オーストラリア鉱業大手フォーテスキュー・メタルズ・グループ(FMG)のディノ・オトラント最高経営責任者(CEO)はこのほど、新華社の書面インタビューに応じ、中国は世界経済の最も重要な参加者で、引き続き世界の経済成長と技術イノベーションをけん引するとの見通しを示した。
オトラント氏は中国経済を駆動する各種要因の重要性が調整され、中国は質の高い発展の段階に入ったと指摘。国内消費や技術イノベーション、グリーンエネルギー転換などが推進役となり、中国経済は持続的に成長すると予想した。
中国の「新たな質の生産力」(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)にも言及し、中国はかつてないパワーと規模でエネルギーの持続可能な発展を促しているとし、風力エネルギーと太陽エネルギーの応用は「まさに指数関数的に発展」し、世界の先頭に立っているとの見解を示した。
FMGは鉄鋼産業バリューチェーンの排出削減計画の検討を進めており、中国のサプライヤーや顧客、研究機関との協力を強化していることも明らかにした。
アジア地域の経済成長について、企業は経済成長の下で拡大し続ける消費者層の恩恵を受けており、特に技術や消費財、サービスなどの分野でそれが顕著だとの考えを表明。経済成長と新興市場の発展、投資促進政策がけん引役となり、アジアはすでにクロスボーダー投資の主な投資先の一つになっており、アジア各国の間で相互投資を行う傾向が強まり、投資元の多様化が進み、地域的な経済連携が一段と強化されているとした。
「地域的な包括的経済連携(RCEP)協定」については、オーストラリアと中国の両国に大きなチャンスをもたらし、地域市場の統合や貿易障壁の削減、地域の輸出機会の拡大が一段と進む可能性があると表明。このことが地域協力と地域一体化の潜在力を引き出し、アジア太平洋地域全体の経済の持続可能な成長と繁栄・発展を促すとの見通しを示した。