十数年の研究成果 建設進む中国の小型モジュール原子炉「玲竜1号」

十数年の研究成果 建設進む中国の小型モジュール原子炉「玲竜1号」

新華社 | 2024-03-28 09:08:08

   14日、試験台の上でプランを検討する「玲竜1号」の宋丹戎チーフデザイナー(手前)とチームメンバー。(成都=新華社記者/劉坤)

   【新華社成都3月28日】中国海南省の昌江原子力発電所で建設が進む世界初の陸上商用小型モジュール原子炉(SMR)「玲竜1号」は、原発大手の中国核工業集団(CNNC)が第3世代原子炉「華竜1号」に次いで独自に開発した中国の原子力発電自主イノベーションにおける新たな重要成果となる。CNNC傘下の中国核動力研究設計院が10年余り研究を重ね、世界のエネルギー科学技術の最先端を目指して開発。コンパクト、機動的、安全、ユーザーライクなどの利点を持つことから原子力分野の「モバイルバッテリー」と呼ばれている。

   玲竜1号は小型炉だが大型炉を単純に小型化したものではない。宋丹戎(そう・たんじゅう)チーフデザイナーによると、設計や設備、システム、さらには検証試験に至る全てが新たな課題で、踏襲すべき前例もなかったという。

   商業運転は2025年末を見込んでおり、年間発電量は10億キロワット時と一般家庭52万6千世帯分の電力需要を満たす。原子力発電はクリーンエネルギーとして安全・エコフレンドリー、グリーン・低炭素、高い経済効率性など多くの利点を持ち、玲竜1号による発電は1基当たり年間で88万トンの二酸化炭素(CO2)排出削減、750万本分の植林に相当する。

pagebreak

   14日、試験台の上でプランを検討する「玲竜1号」の宋丹戎チーフデザイナー(手前)とチームメンバー。(成都=新華社記者/劉坤)

pagebreak

   14日、試験台の上でプランを検討する「玲竜1号」の宋丹戎チーフデザイナー(右端)とチームメンバー。(成都=新華社記者/劉坤)

pagebreak

   14日、試験ホールでプランを検討する「玲竜1号」の宋丹戎チーフデザイナー(左から2人目)とチームメンバー。(成都=新華社記者/劉坤)

pagebreak

   14日、試験台の上でプランを検討する「玲竜1号」の宋丹戎チーフデザイナー(右)とチームメンバー。(成都=新華社記者/劉坤)

pagebreak

   14日、中国核動力研究設計院の敷地内で、散歩をしながら言葉を交わす「玲竜1号」の宋丹戎チーフデザイナー(右から2人目)とチームメンバー。(成都=新華社記者/劉坤)

pagebreak

   昌江原子力発電所に到着した「玲竜1号」のコアモジュール。(2023年7月26日撮影、成都=新華社配信)

pagebreak

   「玲竜1号」の建設現場。(2023年8月10日撮影、成都=新華社配信)

本ウェブサイトに関するご意見、ご提案等が

ありましたら xinhuanetjp@126.com までご

連絡ください。