中国、全国１００カ所でカーボンピークアウト試行実施へ

   【新華社北京１１月１０日】中国国家発展改革委員会はこのほど、「国家二酸化炭素（ＣＯ２）排出量ピークアウト試行拠点建設計画」を発表し、全国の代表的な都市・産業パークを１００カ所を選んでカーボンピークアウト試行拠点とする方針を打ち出した。グリーン（環境配慮型）・低炭素発展を阻害するボトルネックの打破に焦点を当て、資源の状況と発展基盤が異なる都市・産業パークのカーボンピークアウトへの道筋を模索し、操作性と再現性が高く、普及可能な経験・方法を全国に提供するとしている。

   同委員会の責任者によると、委員会が各地域のＣＯ２排出総量と増加傾向、経済・社会の発展状況などを踏まえ、第１弾として１５省・自治区でカーボンピークアウト試行拠点づくりを行う。対象となる都市・産業パークは関係する省・自治区の発展改革委員会がリストを提出し、地方政府の同意を得てから国家発展改革委員会が確認する。

   今回発表された計画では、①積極的かつ穏当に推進する②地元の実情に適した措置を採用する③改革・イノベーションを堅持する④安全な排出削減を確保する－という４原則に加え、２０２５年と２０３０年の主要目標を明確にした。具体的には、２０２５年までに試行拠点内でグリーン・低炭素発展に役立つ政策制度を基本的に整え、操作性と再現性が高く、普及可能な革新的措置と改革の経験を固める。資源や発展基盤、産業構造の異なる都市・産業パークのカーボンピークアウトへの道筋をつける。２０３０年までに試行拠点となる都市・産業パークの重点任務、重要なプロジェクトと改革を期限どおりに完了させ、グリーン・低炭素発展に役立つ政策・メカニズムを全面的に確立する。関連する革新的な措置と改革の経験のけん引役としての役割を強め、全国的なカーボンピークアウト目標達成を支える。