中国「七一勲章」受章の鍾掘さん、工業で国支えた研究人生

中国「七一勲章」受章の鍾掘さん、工業で国支えた研究人生

新華社 | 2026-07-02 11:05:33

中南大学岳麓山キャンパスの機械棟前の広場でカメラに収まる中国工程院院士の鍾掘(しょう・くつ)さん。(6月15日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

 【新華社長沙7月2日】中国共産党創立105周年に当たる今年、党内最高栄誉「七一勲章」の受章者に、中国の重工業や航空宇宙分野の技術発展に貢献してきた中国工程院院士(アカデミー会員)の鍾掘(しょう・くつ)氏が名を連ねた。1936年生まれの鍾氏は90歳近い現在も、中南大学(湖南省長沙市)の実験拠点に足を運び、チームを率いて研究に取り組んでいる。

 鍾氏は江西省南昌市に生まれた。幼い頃、日本軍の爆撃で荒廃した都市や農村、住まいを追われる人々を目の当たりにし、祖国が強くなければ人民に安らかな暮らしはないと痛感した。1955年、19歳の鍾氏は工業で国を支える道を志し、北京鉄鋼学院冶金機械系を志望した。高校の卒業生300人余りのうち、重工業分野に進んだ女子は2人だけだったという。

 1960年、鍾氏は中南鉱冶学院(中南大学の前身)に教員として配属された。70年代末、国有鉄鋼企業の武漢鋼鉄は海外から先進的な熱間連続圧延機一式を導入した。この設備は無負荷試運転の段階で突如重大な故障を起こし、外国側の専門家は中国側の操作ミスが原因だと断定した。

中南大学岳麓山キャンパスの機械棟前の広場でカメラに収まる中国工程院院士の鍾掘(しょう・くつ)さん。(6月15日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

 鍾氏の研究グループは故障原因の調査に当たり、実験とデータに基づき、原因が設備自体の設計・製造技術上の欠陥にあることを立証した。外国側もこの結論を認め、規定に基づき賠償したほか、中国側の判断に従って関連設備とシステムの設計を全面的に見直した。

 90年代、中国のアルミニウム加工業界は、高品質な熱間圧延アルミニウム板の深刻な不足に直面し、輸入に大きく依存していた。鍾氏は国家重点基礎研究発展計画の課題「アルミニウム材料品質向上基礎研究」の首席科学者を務め、チームを率いて研究に取り組んだ。海外の技術・材料の壁を突破し、中国アルミニウム産業の技術高度化に大きく貢献した。

中南大学機電工程学院で取材に応じる鍾掘さん。(6月15日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

 鍾氏は現在もチームを率い、研究の第一線に立ち続けている。鍾氏が主導した10メートル級運搬ロケットのタンク用重要部材の開発は、国産大型旅客機や大型運搬ロケットなど次世代航空宇宙設備の発展を支える基盤となった。

 数十年にわたり研究に身を投じてきた鍾氏は、祖国の求めに応え、自主革新の道を切り開いてきた。鍾氏らが切り開いた道の先で、自主革新を基調とする「中国製造」は一段と広がりを見せている。

中南大学機電工程学院で取材に応じる鍾掘さん。(6月15日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

中南大学機電工程学院で取材に応じる鍾掘さん。(6月15日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

中南大学軽合金研究院の実用化研究拠点で、易幼平(えき・ようへい)副院長に付き添われる鍾掘さん(右)。(6月15日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

自主開発した10メートル級運搬ロケットのタンク用重要部材のそばを通る鍾掘さん(手前)とチームメンバー。(6月15日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

中南大学機電工程学院で、同学院の肖来栄(しょう・らいえい)党委員会書記(後列右)、李玲芝(り・れいし)副書記(同左)、譚建平(たん・けんへい)教授(同中央)に付き添われる鍾掘さん(手前)。(6月15日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

高精度アルミニウム光学反射鏡の研究成果について議論する鍾掘さん(中央)と中南大学軽合金研究院の易幼平(えき・ようへい)副院長(右端)。(6月15日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

宇宙機器用の大型アルミニウム合金構造部材の接合技術について議論する鍾掘さん(手前)と中南大学軽合金研究院の賀地求(が・ちきゅう)教授(左端)。(6月15日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

次世代超精密アルミニウム材料について話し合う鍾掘さん(中央)とチームメンバー。(6月15日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

再使用型の大型ステンレス製ロケットタンク部材の製造について議論する鍾掘さん(前列右)とチームメンバー。(6月15日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

中南大学軽合金研究院の張勁(ちょう・けい)研究員(左端)、易幼平(えき・ようへい)副院長と共に、運搬ロケットへのアルミリチウム合金の応用について議論する鍾掘さん(中央)。(6月15日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

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